田舎の実家を売りに出しても買い手がつかないとき、「田舎だから」と理由をあいまいにしたまま待っていても、状況は良くなりません。都市部の感覚で相場をとらえたり、不動産ポータルサイト(物件情報検索サイト)に出ている売出希望価格を基準にして待ったりしても、買い手は見つかりにくいのが現実です。また、自治体の空き家バンクや不動産会社の買取を利用する場合も、必ず成約すると約束されているわけではありません。引き受けてもらえる条件や基準は、自治体や事業者ごとに異なります。
納得のいく形で解決するには、まず物件の客観的な情報を同じ資料にそろえる作業が大切です。直近で実際に売れた事例(成約事例)をはじめ、道路との接し方(接道状況)や、水道・下水道といった生活インフラの整備状態を調べます。さらに、建物がどの程度傷んでいるかや、敷地に農地や山林がついているかも確認します。そのうえで、「一般仲介」「空き家バンク」「不動産買取」「計画的保有管理」という4つの出口を同じ条件で比べることが、確実な道筋となります。
遠方に住む相続人の方が維持費や往復の交通費をこれ以上かけずに済み、手元に残るお金と納得感を大切にしながら手放すための選択基準と、売却方針を見直す進め方を整理してお伝えします。
実家が売れない原因を5つの要素で診断する
売却が長引いている原因を「地方だから」とあいまいにせず、次の5つの要素に分けて、どこで話が止まっているのかを確かめていきます。
- 成約価格と売出希望価格の乖離(かいり)
固定資産税評価額や、近隣で売りに出されている物件の価格は、実際に市場で売れた価格(成約価格)とは違います。売りに出ている価格には、売主の希望や住宅ローンの残り(残債)の都合が上乗せされている場合があります。そのため、売れ残っている物件の価格を参考にすると、価格が高すぎるままになって売れなくなる原因になります。過去1〜2年の間にその地域で実際に取引が成立した成約事例を調べることが大切です。
- 建築制限・境界・権利関係の不備
地方の物件では、まず敷地が「都市計画区域」の内側と外側のどちらにあるかを確認します。区域内にある場合は、建築基準法第42条で定める道路に2メートル以上接しているかという「接道義務」を確かめます。この接道条件を満たしていない場合でも、建築基準法第43条の許可や認定といった例外の決まりや、自治体の条例を使えるかどうかを順に確認していきます(なお、都市計画区域の外側では接道義務が課されない地域もあります)。また、隣の土地との境目を示す境界標が見当たらない、登記されていない増築部分や物置がある、敷地の中に農地法が関わる農地(田・畑)や権利の確認が必要な山林が含まれているといった事情も、売却が進まない原因になります。
- 水回りや生活インフラの改修負担
公営水道が引き込まれていない、下水道や合併処理浄化槽がなくて汲み取り便所のままである、雨漏りやシロアリ被害があるといった物件では、買った買主が多額のリフォーム費用を負担することになります。買い手にとっては、「物件の購入価格 + 最初に直す費用」を合わせた金額が実際の総負担額になります。そのため、建物の価格そのものを適切に調整して下げないと、購入候補として検討されにくくなります。
- ターゲットと露出経路の不一致
買い手になるのは、一般的なポータルサイトを見ている都市部の住宅購入希望者だけではありません。資材置き場や駐車場として敷地を広げたい近所の方や、家庭菜園ができる住まいを探している移住希望者、自分で直して住むDIY(日曜大工や自身での修繕)を前提に安い物件を探している人たちもいます。地元の不動産会社、空き家バンク、近所への直接の声かけなど、物件の特徴に合った窓口に情報が届いているかを点検します。
- 遠隔管理コストによる手取りの目減り
固定資産税をはじめ、草刈りや通風の外部委託費、様子を見に行くための往復交通費や宿泊費は、売却期間が長引くほど確実に積み上がります。具体的な維持費の項目や年間の試算方法については、空き家の年間維持費の内訳と試算で詳しく整理しています。売却が長期化するほど、最終的に手元へ残る金額が減っていく点に目を向ける必要があります。
4つの出口を同じ条件で比較する
田舎の実家を手放したり活用したりする道筋は、主に4通りあります。それぞれを「手取り水準」「成約までの目安期間」「残置物・修繕の扱い」「契約不適合責任」「付属地の引受」「遠方からの移動負担」という共通の条件で比較します。空き家バンクの役割や仕組みは、国土交通省の「全国版空き家・空き地バンク」(新しいタブで開きます)も確認してください。
| 比較項目 | 1. 一般仲介 | 2. 空き家バンク | 3. 不動産買取 | 4. 保有・暫定管理 |
|---|---|---|---|---|
| 手取り水準 | 成約価格から手数料等を引いた額(需要が合致すれば高くなりやすい) | 仲介並み〜低価格(買主との個別合意による) | 仲介の成約相場より低めになる傾向(物件状況や再販コスト等による) | 売却益なし(維持費・税金が毎年支出となる) |
| 成約までの目安期間 | 買い手が見つかるまで未確定(需要や条件による) | 利用希望者とのマッチング状況による(長期化する場合あり) | 査定・合意後の手続きが整えば比較的早い(条件による) | 売却しない(見直し期日まで保有) |
| 残置物・修繕の扱い | 現況有姿または買主と協議(撤去や修繕を求められる場合あり) | 現況渡しか協議(自治体要綱や買主との合意による) | 荷物や家具が残ったままでも引き受け可能な業者が多い(相談による) | 所有者が自己責任で定期的に清掃・修繕・換気を行う |
| 契約不適合責任 | 個人間売買のため免責特約の交渉が必要 | 個人間売買のため免責特約の合意が必要 | 買い手が不動産事業者の場合は売主免責となる契約が一般的 | 該当なし(所有者がすべての管理責任を負う) |
| 付属地の引受 | 宅地・建物が主で農地は買い手の資格要件が必要 | 自治体の制度や農地法の要件を満たせば「農地付き空き家」として扱える場合あり | 宅地以外は原則引き受け対象外(事業者ごとの個別判断) | 所有者が継続して納税・管理義務を負う |
| 相続人の現地移動負担 | 内見対応や契約手続き等で現地調整が必要な場合あり | 登録現地調査や立ち会いで役場・業者との日程調整が必要な場合あり | 査定時や契約手続きの数回で完了(郵送・代理対応が可能な場合あり) | 草刈り・通風等の定期訪問または巡回委託が必要 |
出口1:一般仲介(地元の不動産会社による媒介)
市場相場に近い価格で売却し、手元に残るお金をできるだけ多くしたいときの基本となる選択肢です。ただし、地方にある価格の安い空き家は取引金額が小さく、従来の仲介手数料の基準では不動産会社の利益(採算)が出にくいため、仲介を断られるケースがありました。
宅地建物取引業法に基づく報酬告示では、売買価格(税抜)が800万円以下の低廉な空家等について、仲介手数料の特例が設けられています(国土交通省「不動産業(消費者向け情報)」(新しいタブで開きます))。現地調査などの費用を考慮し、売主から受領できる仲介手数料の上限が最大33万円(消費税込)まで引き上げられました。この金額は税込の上限であり、定額や最低保証額ではありません。通常の法定上限額を超える手数料を受け取るには、媒介契約を結ぶ際にあらかじめ売主へ説明し、合意を得ておく必要があります。地元の不動産会社へ相談する際は、この特例手数料が適用される条件や、その手数料の範囲内でどのような販売活動・現地案内を行ってもらえるのかを事前に確かめておきます。
出口2:自治体空き家バンク(全国版の活用)
他の地域からの移住や定住を進めるために、地方自治体が運営している物件情報の制度です。民間の不動産市場には出回りにくい古い木造の家や、家庭菜園・畑がついた物件でも、自然豊かな環境へ移住したい人やDIYで直して住みたい人たちに情報が届く可能性があります。国土交通省が選定した事業者が運用している国土交通省「全国版空き家・空き地バンク」(新しいタブで開きます)を通じて、全国の利用希望者に向けてまとめて情報が発信されます。
ただし、空き家バンクはあくまで物件の情報を届ける仕組みです。自治体や全国版のサイトが、成約や売却の時期を保証してくれるわけではありません。登録できる条件や、仲介に入る不動産会社(宅建業者)がいるかどうか、担当の業者をどう決めるかなどは、自治体ごとにルール(要綱など)で決められているため、事前の確認が欠かせません。自治体の職員が直接、価格の交渉を行ったり、法律上の重要事項説明や売買契約を結んだりすることはなく、協定を結んでいる地元の不動産会社などが仲介に入って手続きを進めるのが一般的です。なお、査定や登録の段階で、家の中の荷物をすべて処分したり、建物をリフォーム・解体したりすることを一律に求められるわけではありません。費用をかけて手を入れる前に、まずは担当窓口へ相談してください。
出口3:不動産買取(専門事業者・地元建設会社)
現地に何度も通えない遠方に住んでいる方や、引き渡し後の補修責任を負わずに早く手放したい相続人にとって、有力な選択肢になります。雨漏りや建物の傾きがある物件や、翌年以降にかかる固定資産税や管理の負担をすぐに止めたい場合にも向いています。不動産会社などの専門事業者が、再販売や解体を前提にして直接買い取ります。そのため、引き渡し後に見つかった雨漏りやシロアリ被害などを売主が直す責任(契約不適合責任)を免除(免責)にしたり、室内の荷物や家具を残したまま引き渡したりする契約を結べる場合もあります。
事業者が買い取る価格は、再び売るためのリフォーム費用や解体費用、売れ残るリスクなどをあらかじめ差し引いて計算するため、仲介で一般の人に売る相場よりも低くなる傾向があります。一方で、仲介手数料がかからず、売却が終われば毎年の管理費や現地へ通う交通費の支出をすぐに止められるのが大きなメリットです(仲介と買取の主な違いや、価格に差が出る仕組みについては、不動産仲介と買取の違いを比較で詳しく解説しています)。なお、東京都主税局「資産譲渡後の納税義務者」(新しいタブで開きます)が説明しているように、固定資産税は毎年1月1日時点で登記されている所有者にかかります。年の途中で売却した場合でも、自治体に対するその年の公的な納税義務そのものは消えません。そのため、買主との間で日割りにして負担を分ける「日割り精算」と、役所から届く納税通知書にしたがって税金を納める「公的な納税義務」とを分けて理解しておく必要があります。所在地による実際の扱いは、その自治体の税務窓口で確認してください。
出口4:計画的保有管理(撤退期日つき)
将来的に親族が住む予定がある場合や、時間をかけて実家の遺品整理を進めたいときの選択肢です。ただし、いつまで持つかという期限を決めずにそのまま放置してしまうと、思わぬ法律上やお金のトラブルにつながります。
空き家に関する法律(「空家等対策の推進に関する特別措置法」)では、建物が倒れる危険があったり衛生上問題があったりする「特定空家」に加えて、放置すれば特定空家になってしまうおそれのある「管理不全空家」が定められています。実家が空き家になったことや、これらの状態に当てはまると自治体から指摘されたことだけで、すぐに税金が高くなるわけではありません。しかし、自治体から改善の指導を受けても直さず、法律に基づく「勧告」を受けてしまうと注意が必要です。土地にかかる固定資産税が安くなる「住宅用地特例」(小規模住宅用地について課税標準額を6分の1に減額する特例など)が使えなくなり、土地の税負担が一気に重くなる仕組みになっています(国土交通省「空き家は早めの対応が大切です」(新しいタブで開きます))。具体的な税金の扱いは、自治体の税務窓口で確認してください。実家を保有し続ける道を選ぶときは、「半年以内に具体的な活用計画が立たなければ買取査定へ切り替える」といった期限をあらかじめ決めておきます。そのうえで、地元のシルバー人材センターや空き家の巡回管理サービスを使って、敷地や建物の管理を怠らない体制を整えておくことが大切です。
相談前に役場と法務局で集める確認書類
不動産会社や自治体の窓口へ相談するとき、手元に資料がない状態では、いくらで売れそうかや、どのような手続きが必要かを具体的に判断してもらえません。あらかじめ次の書類をそろえておくと、相談がスムーズに進みます。遠方に住んでいて役場や法務局へ直接出向けないときは、郵送での請求やオンライン申請も使えます(遠方から実家を売却する手続き全体の流れは、遠方の実家を売却する手順と進め方を参照してください)。
- 法務局で取得する登記関係書類
土地と建物の「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得し、登記されている所有者の名義や、住宅ローンの担保(抵当権など)が残っていないかを確認します。亡くなった方からの名義変更(相続登記)がまだ終わっていない段階でも、最初の相談や価格の査定を頼むことは可能です。ただし、買い手へ名義を移す前には、必ず相続登記を完了させておく必要があります。あわせて「公図(字限図)」や「地積測量図」を取り寄せ、敷地の正確な形や、道路・隣の土地との位置関係を確かめます。
- 役場の資産税課(税務課)で取得する課税書類
毎年届く「固定資産税納税通知書・課税明細書」に加えて、同じ市町村の中にあるすべての不動産が一覧になった「名寄帳(なよせちょう)」を取り寄せます。名寄帳を確認することで、実家の敷地だけでなく、少し離れた場所にある山林や原野、私道の持ち分、登記されていない建物(未登記家屋)があるかどうかも分かり、手続きの漏れを防げます。
- 役場の都市計画課・建築指導課で確認する建築基準
敷地が「都市計画区域」の内側と外側のどちらにあるかを確認します。区域内であれば、面している道路が建築基準法第42条に定める道路に当てはまるかを確かめます。道路の幅(幅員)が4メートル未満の場合は、将来家を建て替えるときに敷地を後退させる「セットバック」が必要になります。また、接道の条件を満たしていない場合でも、法第43条の許可や認定、自治体の条例を使えるかどうかを順に確認します。なお、敷地が「市街化調整区域」にある場合は、建て替えや土地の利用に開発許可などの制限があるため、窓口で内容を確認してください。
- 役場の農業委員会で確認する農地要件
敷地の中や隣り合う土地の登記上の種類(地目)に「田」や「畑」が含まれている場合、農地法第3条に基づく権利移転の許可が必要になります(山林は農地法の対象外ですが、別途届出などが必要になる場合があります)。農地を手に入れるときに求められていた広さの条件(下限面積要件や、農業委員会が独自に定めていた別段面積)は、2023年4月1日に廃止されました。ただし、買い手が今後も継続して農業を行うことや、周りの農業利用に迷惑をかけないことといった基本的な条件はそのまま残っています。そのため、空き家バンクの手続きとは別に、役場の農業委員会への事前確認が必要です。
残置物撤去・修繕・解体を急いではいけない理由
実家が売れないからと焦って、「百万円以上かけて室内の荷物をすべて処分する」「畳や壁紙を新しくリフォームする」「建物を壊して更地にする」といった高額な費用を先に出すのは避けてください。
- 投じた費用を売出価格に上乗せできない
買い手が限られる地域では、まとまった費用をかけてリフォームを行っても、その分を売出価格にそのまま上乗せして売ることは簡単ではありません。かけた費用を回収できず、結果として売主の損(持ち出しの赤字)になってしまうリスクがあります。
- 更地にすることで固定資産税が跳ね上がるリスク
建物を解体して更地(空き地)にしてしまうと、住宅用の土地に対する固定資産税の減額特例が外れ、土地にかかる税負担が一気に跳ね上がるリスクがあります。解体したあとですぐに買い手が決まる確実な見込みがない限り、安易な解体は毎年の維持費負担を大きく増やす原因になります。
- そのままの状態(現況渡し)を歓迎する買い手もいる
空き家バンクの利用希望者や、自分でリノベーションしたいDIY好きの移住者、不動産の買取事業者は、売主が手を加えていないそのままの状態(現況有姿)での引き渡しを好むケースが珍しくありません。「自分好みに改装したい」と考えている買い手にとっては、中途半端なリフォームがかえって購入を見送る理由になることもあります。また、家具や荷物などの残置物についても、買い手や事業者と話し合って合意できれば、そのまま残して引き渡せる場合があります。
- 自治体の補助金は申請の順番を守る必要がある
自治体によっては、空き家の解体(取り壊し)や改修、家財道具の処分に対して補助金を出す制度を用意しています。ただし、補助金は自治体が独自に設けている制度のため、全国一律ではありません。使える条件や年間の予算枠も厳格に定められています。多くの自治体では、業者と契約したり工事を始めたりする「前」に所定の申請書を出し、補助金の交付決定を受ける手続きの流れが求められます。対象となる事業の内容や、申請・決定・工事着手の具体的な順番については、実家がある自治体の最新の要綱を必ず確認してください。地域の補助制度については、国土交通省「地方公共団体の空き家・空き地情報サイトリンク集」(新しいタブで開きます)や現地の役場窓口で、見積もりや契約を結ぶ前の段階で確認しておきます。
遠隔管理費を手取りへ反映し撤退時期を決める
手元に残る金額を正確に把握するには、売れたときの金額からそれぞれの方法でかかる諸費用を差し引きます。さらに、住宅ローンの残りの返済や売却に伴ってかかる税金、成約までにかかり続ける管理費をはっきりと分けて計算することが大切です。
手取り金額を計算する基本の式: 手取り額 = 売却成立価格 − 各案の売却諸費用(仲介手数料・登記費用・印紙税等) − 残置物撤去・修繕費(売主負担分) − 住宅ローン返済額(残債がある場合) − 売却に伴う税の準備額(譲渡所得税等) − 売却成立までの管理維持費(固定資産税 + 巡回委託費 + 往復交通費・宿泊費)
売却期間が長引くほど、毎年の固定資産税や草刈りなどの委託費、現地へ通うための交通費といった維持管理費が積み重なり、最終的に手元に残るお金を減らしていきます。売却を始めるときは、ただ買い手からの連絡を待つのではなく、定期的に方針を見直すスケジュール(タイムライン)を決めておくことが重要です。
例:売却を長引かせないための見直しタイムライン
- 例:開始〜3か月は、地元の成約事例に基づいた現実的な価格で仲介を依頼し、物件の条件に合わせて空き家バンクへの登録手続きを進めます。
- 3か月〜半年:不動産会社から問い合わせ件数や内見(見学)の実績について報告を受けます。反響が少なければ成約事例をもう一度確認し、価格を下げたり、隣の土地の持ち主に「買い取りませんか」と声をかけたりすることを検討します。
- 半年〜1年:一般の仲介市場で買い手を見つけるのが難しければ、買取の専門会社へ見積もりを依頼します。そのままの状態(現況有姿)で、引き渡し後の補修責任を負わない条件(契約不適合責任免責)による早期売却へ切り替える期限を定めます。
ずるずると先延ばしになるのを防ぐため、次のような項目を手元の「出口判断メモ」として書き留めておきます。
- 例:次回の見直し日(3か月後や半年後など、具体的なカレンダーの日付)
- 価格を見直す基準(直近3か月の内見数や問い合わせ件数の目安)
- 撤退・切り替えの条件(半年〜1年が過ぎたときに買取見積もりへ移行する条件)
- 保有限界コスト(年間の維持管理費がかさみ、想定していた手取りを下回ってしまう上限の金額)
よくある疑問
仏壇や神棚が残っている状態でも売却できますか?
仏壇や神棚をどうするかは、持ち主の方の気持ちや買い手との合意によって決まります。持ち主が供養や撤去を希望される場合は、仏壇であれば先祖代々のお寺(菩提寺)や近くのお寺へ相談し、魂抜きの法要(閉眼供養)を行ってから引き取りを手配します。神棚であれば、地元の神社の神職へ相談してお札を納め直すなどの手順を踏むのが一般的です。一方で、買い手との合意によってそのまま引き渡せるケースや、買取事業者が室内の荷物と一緒にまとめて引き受けてくれる契約もあります。そのため、契約を結ぶ前の段階で、お互いにどう扱うかを丁寧に確認してください。
相続登記が完了していなくても売却の相談や査定は進められますか?
不動産会社への価格査定や売却方針の相談、自治体の空き家バンク窓口への事前相談は、相続登記(亡くなった親から自分への名義変更)が終わっていない段階でも進められます。ただし、買い手へ名義を移す登記を行う前には、必ず相続登記を完了させておく必要があります。なお、売買契約を結ぶ時点で登記の手続きを進めている最中であっても、「実際の引き渡し期日までに名義変更を完了させる」という特約を結んで進める実務などもあります。法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」(新しいタブで開きます)のとおり、2024年4月から相続登記の申請が法律で義務化されていますので、査定や相談を進めると同時に、早めに司法書士へ登記手続きを依頼することをおすすめします。
次の行動
田舎の実家を放置せず、納得のいく形で決着をつけるために、まずは次の手順から動き出してみてください。
- 役場の税務窓口で固定資産税の課税明細書や名寄帳を取得し、法務局で公図と登記事項証明書を取り寄せて、敷地や建物の全体像を整理します。
- 地元の不動産会社2〜3社へ連絡し、「過去1〜2年の近隣成約事例」をもとにした、現実的な査定書の作成を依頼します。
- 自治体の空き家担当窓口を調べ、空き家バンクへの登録条件と、解体・リフォーム・家財道具の処分に使える今年度の補助金について、申請の手順を確認します。
