この記事の目次を開く(9項目)
太陽光のある家で蓄電池をすすめられ、「何年で元が取れます」と説明を受けたとします。その年数が本当か、元が取れないのはどんな場合かは、自分の家の数字で確かめられます。使うのは見積書と電気の明細、そしてあと何年その家に住むかの見込みです。太陽光がまだない家は、先に太陽光を今から付けた場合の記入表で、太陽光だけの回収年数を出します。
蓄電池で減るのは、夜に買う電気の代金
太陽光で発電した電気は、まず家の中で使われます。使いきれずに余った電気は、買取先(その電気を買い取っている会社)に売るのがふつうの形です。蓄電池を付けると、この余った電気を売らずにためて、発電しない夜に使えます。
つまり、蓄電池で減るのは、夜に電力会社から買っていた電気の代金です。その代わり、ためた分は売れなくなり、売って得ていたお金が減ります(出典:国民生活センター。参照資料の一覧へ移ります)。蓄電池の値打ちは、減る電気代から、売れなくなった分のお金を引いた差で決まります。
この差を、1kWh(キロワット時。電気の量の単位)あたりで見てみましょう。東京電力エナジーパートナーの例では、1kWhあたりの値段は次のとおりです(出典:東京電力EP 料金計算式。参照資料の一覧へ移ります)。
| 項目 | 1kWhあたり(例) |
|---|---|
| 買う電気の値段(従量電灯Bの第2段階) | 36.40円 |
| 再エネ賦課金(2026年5月分〜2027年4月分) | 4.18円 |
| 買う電気の値段の合計 | 40.58円 |
| 売る電気の値段(買取期間が終わった後の標準プラン) | 8.50円(税込) |
従量電灯Bの単価は、2026年9月30日に東京電力エナジーパートナーの料金表で確かめた値です。燃料費調整額(燃料の値動きで毎月変わる加算や減算)と、基本料金は含みません。会社や契約で違うので、自宅の明細で確かめてください。
再エネ賦課金は、再生可能エネルギーの買い取りにかかる費用を、電気を使う人が負担するお金です。2026年度の単価は1kWhあたり4.18円で、2026年5月分から2027年4月分の電気料金に使われます(出典:中部電力ミライズ 賦課金単価。参照資料の一覧へ移ります)。使った量1kWhごとにかかるので、買う電気の量が減れば、この負担も同じ割合で減ります。
売る値段の8.50円は、買取期間が終わった家に向けた値段で、2026年9月30日に確かめた値です。対象の地域が決まっていて、見直されることもあります(出典:東京電力EP 再エネ買取標準プラン。参照資料の一覧へ移ります)。
ためて出すときの電気の減りを無視して、余った電気1kWhを夜にそのまま1kWh使えると仮定します。この仮定なら、40.58円−8.50円で32.08円の違いが出ます。実際は電気が少し減るので、差はこれより小さくなります。
元が取れるかを決める5つの数字
蓄電池の回収年数(払ったお金を、減った電気代で取り戻すまでの年数)は、5つの数字で決まります。どれも、見積書や電気の明細、家族との話し合いで手元にそろえられるものです。
| 数字 | どこで確かめる | 気をつけること |
|---|---|---|
| 総額 | 見積書 | 工事費込み、補助金を引いた額。該当すれば利息や保守の費用も足す |
| 1日にためる量と使う量 | 売電の明細、時間帯別の使用量、機種の性能表示 | 容量の数字をそのまま使わない |
| 買う電気の値段 | 電気の明細、電力会社の料金表 | 賦課金を足す。会社と契約で違う |
| 売る電気の値段 | 売電の契約書、買取先の通知 | 買取期間中か、終わった後かで違う |
| 使える年数と住む年数 | 機種の保証書や性能表示、家族の予定 | 短いほうで比べる |
総額には、機械の代金だけでなく、工事費を含めた見積書の合計を使います。工事費は、家の状況や機種、工事をする会社によるばらつきが大きいからです(出典:東京電力EP 蓄電池の価格相場。参照資料の一覧へ移ります)。ローンで払うなら利息も、点検や修理に費用がかかるならその額も、総額に足します(出典:国民生活センター 先々の負担。参照資料の一覧へ移ります)。
1日にためる量と使う量は、容量どおりとは限らない
見落としやすいのが、1日に蓄電池へためる量と、蓄電池から使う量です。容量6kWhの蓄電池でも、毎日6kWhを使えるとは限りません。ためる量と使う量は、それぞれ次の量を超えられないからです。
- 昼に余る電気の量:ためる量はこれを超えない(余りが少なければ、いっぱいにならない)
- 夜に家で使う電気の量:使う量はこれを超えない(使う量が少なければ、使いきれない)
- 蓄電池が実際に使える量:使う量も、ためる量も、これに見合う量までになる(表示の容量より小さいことがある)
蓄電池の性能表示では、「蓄電池容量」と、新品で満充電から使える「初期実効容量」が別の項目です(出典:日本電機工業会。参照資料の一覧へ移ります)。ためて出すときの効率も、充放電効率として別に示されます。候補の機種は、容量ではなく初期実効容量で比べてください。
昼に余る電気の量は、買取先の明細や会員ページにある、月に売った電気の量から目安を出せます。月の量をその月の日数で割ると、その月の1日平均の余りが分かります。年間の計算には、できれば12か月分の売った量を合計し、365で割った値を使ってください。
ただし、これは年間の大まかな目安です。余りは季節や天気で変わり、売った電気の量は、5月に最も多く、1月と2月に最も少ないという統計があります(出典:環境省 太陽光発電システム。参照資料の一覧へ移ります)。余りの少ない日は、蓄電池がいっぱいにならず、実際の減る額は平均より小さくなります。
夜に使う電気の量は、月の使用量の合計からは分かりません。電力会社の会員ページなどで時間帯別の使用量が見られるなら、夜の分を確かめます。月の合計しか分からないときは、夜の使用量を仮の値で置き、その値を記入表の横に書き残してください。
蓄電池の値段は、工事費込みで1kWhあたりいくら?
蓄電池の値段は、ためられる量1kWhあたりに直すと、大きさの違う機種どうしでも比べられます。東京電力エナジーパートナーが引用する2023年度のデータに、工事費を含めた次の目安があります(出典:東京電力EP 蓄電池の価格相場。参照資料の一覧へ移ります)。
| 区分 | 機械の代金 | 工事費 | 合計(1kWhあたり) |
|---|---|---|---|
| 補助事業で付けた蓄電池 | 11.1万円 | 1.0万円 | 12.1万円 |
| 補助事業以外の標準的な水準 | 15〜20万円 | 約2万円 | 約17〜22万円 |
2つは対象の違う数字なので、混ぜて1つの相場にしないでください。補助事業の値は、補助金を引いた後に払う額ではありません。引用元とみられる経済産業省の資料は、編集部では開いて確かめられていません。どちらも2023年度の値なので、2026年の見積もりの値段とは分けて見てください。
計算例として、容量6kWhの蓄電池に当てはめてみます。補助事業の値なら、6kWh×12.1万円で72.6万円です。補助事業以外の水準なら、6kWh×17万〜22万円で102万〜132万円の幅になります。
実際の値段は、機種と工事の中身で変わります。回収年数の計算には、こうした目安ではなく、自分の家の見積書の総額を使ってください。
何年で元が取れる?記入表で計算する手順
回収年数は、次の3つの手順で出せます。出てくるのは、電気の値段や使い方が今のまま続くと置いた、単純な目安です。式と例の値は一般的な情報なので、自分の家の結果は、自分の数字を入れて出してください。
- 1日に減る額=蓄電池から使う量×買う電気の値段−ためる量×売る電気の値段
- 1年に減る額=1日に減る額×365日
- 回収年数=総額÷1年に減る額
最後に、出た回収年数を、使える年数とあと何年住むかの短いほうと比べます。回収年数のほうが長ければ、計算の上では元が取れない見込みです。
1年に減る額がゼロ以下なら、回収年数は計算しません。売れなくなるお金が、減る電気代と同じか、それより多いからです。この条件では、電気代の差で総額を取り戻す見込みはありません。
自分の家の数字を記入表に入れる
手元の見積書と明細を見ながら、「自分の家」の欄に数字を書き込みます。例の欄は、この後の計算例で使う値です。
| 記入する数字 | 例 | 自分の家 |
|---|---|---|
| 総額(工事費込み、補助金を引いた額。該当すれば利息・保守費も足す) | 120万円 | 万円 |
| 1日に蓄電池へためる量 | 5kWh | kWh |
| 1日に蓄電池から使う量 | 4kWh | kWh |
| 買う電気の値段(賦課金を含む) | 40.58円 | 円 |
| 売る電気の値段 | 8.50円 | 円 |
| 使える年数 | 15年 | 年 |
| あと何年住むか | 15年 | 年 |
蓄電池へためる量は、昼の余りと、蓄電池にためられる量の小さいほうです。蓄電池から使う量は、ためる量に充放電効率を掛けた量が基本です。使う量がためる量より少ないのは、ためて出すときに電気が減るためです。
ただし、夜に使う量や初期実効容量を超える分は使えません。そのときは、ためる量も、使う量を充放電効率で割った量までにして記入してください。
計算例:6kWhの蓄電池を120万円で付けた場合
条件は次のとおりで、どれも計算のために置いた例の値です。容量6kWhの蓄電池を総額120万円で付け、毎日5kWhの余った電気をためて4kWhを使うとします。買う電気は40.58円、売る電気は8.50円で、1年365日同じように使うと置きます。
| 手順 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 1日に減る額 | 4kWh×40.58円−5kWh×8.50円 | 119.82円 |
| 1年に減る額 | 119.82円×365日 | 43,734円 |
| 回収年数 | 1,200,000円÷43,734円 | 約27.4年 |
| 15年で減る額 | 43,734円×15年 | 約65.6万円 |
この例の回収年数は、約27.4年です。使える年数と住む年数をどちらも15年とすると、その間に減る電気代は約65.6万円にとどまります。総額の120万円には届かないので、計算の上では元が取れない例です。
しかも、この例には入れていないものがあります。燃料費調整額、容量の減り、点検や修理の費用、ローンの利息、料金の段階の変化です。容量が年ごとに減れば1日に使える量も減るため、実際の回収年数はさらに延びることがあります。
逆に、1年に減る額と年数から、払ってよい総額の目安を先に出す方法もあります。1年に減る額に、使える年数と住む年数の短いほうを掛けた額が、その目安です。見積もりの総額がこれを超えるなら、計算の上では元が取れません。
詳しく:ためて出すと減る分と、料金の段階
詳しい説明を開く
計算例では、5kWhためて4kWhを使うと置きました。これは、ためて出すときの効率を80%と置いた例の数字です。機種ごとの効率は、性能表示の「システム充放電効率」で確かめられます(出典:日本電機工業会。参照資料の一覧へ移ります)。
買う電気の値段は、使う量で段階が変わる契約があります。東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bでは、29.80円、36.40円、40.49円の3段階です(出典:東京電力EP 料金計算式。参照資料の一覧へ移ります)。買う量が減るときは、いちばん上の段階で買っていた分から減っていきます。そのため、使う量の多い家と少ない家では、減る1kWhの値打ちが違ってきます。
蓄電池は何年使える?保証の年数の読み方
回収年数と比べる「使える年数」は、機種ごとの表示と保証で確かめます。蓄電池の性能表示ラベルには、「想定使用期間」と「システム生涯蓄電容量」という項目があります(出典:日本電機工業会。参照資料の一覧へ移ります)。システム生涯蓄電容量は、その機械がためて出せる電気の量を、使い終わるまで通して示したものです。
保証の中身は、メーカーや機種、部品ごとに違います。2つのメーカーの例を並べると、次のとおりです。
| メーカーの例 | 保証の中身 |
|---|---|
| 京セラ(Enerezza Plus) | 蓄電池ユニットなどの機器は15年、リモコンは5年。容量は15年で50%以上 |
| ニチコン(トライブリッド蓄電システム) | 15年後の充電できる容量を、機種により50%以上または60%以上とする |
京セラの例は、同社の保証年数の案内に載っているEnerezza Plusの値です。別の機種は保証の中身が違い、引渡し後12か月のうちに保証の申込をしないと、機器保証が1年だけになる条件もあります(出典:京セラ。参照資料の一覧へ移ります)。ニチコンの例では、15年の無償保証を受けるのに、会員登録と申請が要ると書かれています(出典:ニチコン。参照資料の一覧へ移ります)。
つまり「保証15年」は、15年で壊れるという意味でも、15年間容量が減らないという意味でもありません。容量の保証が50%以上なら、15年後に新品の半分近くまで減っていても、保証の範囲に入ることがあります。寿命は機種と使い方で変わり、どの蓄電池にも共通する年数があるわけではありません。
回収年数と比べるときは、候補の機種の想定使用期間と、保証の年数と条件を見ます。容量が減っていく分、後の年ほど1日に使える量は少なくなると考えておきましょう。
元が取れにくいのは、どんな家?
計算の結果は家ごとに違いますが、元が取れにくくなる条件はあります。当てはまるものが多い家ほど、回収年数は延び、計算の前提も崩れがちです。
買取期間中で、売る電気の値段が高い家
住宅用の太陽光には、余った電気を決まった値段で買い取る期間が10年あります(出典:国民生活センター。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、買取期間中でも、売る値段は認定を受けた時期と年数で違います。売る値段が高い間は、ためて使ったときの差が小さくなります。
たとえば2025年度の下半期と2026年度に認定を受けた家では、最初の4年間が24円です(出典:東京電力EP FIT制度。参照資料の一覧へ移ります)。5〜10年目は、1kWhあたり8.3円です。売る値段が途中で変わるなら、期間を分けて計算します。計算例の条件で、この認定を受けた家に当てはめると、次のとおりです。
- 1〜4年目(24円):1日に減る額42.32円、1年で約1.5万円
- 5〜10年目(8.3円):1日に減る額120.82円、1年で約4.4万円
- 11年目から(2026年9月30日の8.50円が続くと仮定した例):1日に減る額119.82円、1年で約4.4万円
24円を10年より先まで続く値として計算すると、回収年数は実際と大きくずれます。自分の家の今の売る値段は、認定を受けた時期で違い、売電の契約書や買取先の通知で確かめられます。
昼に家で使う量が多く、余る電気が少ない家
昼に家にいて電気を多く使う家では、太陽光の電気をその場で使うため、余る電気は少なくなります。余りが少なければ、蓄電池はいっぱいになりません。反対に、夜に使う電気が少ない家では、ためた電気を使いきれないことがあります。どちらの場合も、容量の大きな機種を選んだところで、1日に減る額は増えないのです。
発電量には、4kWの太陽光で年に約4,000kWhという計算例があります(出典:太陽光発電協会。参照資料の一覧へ移ります)。1日にならすと約11kWhですが、真南向きで傾き30度の屋根という条件の例で、地域や向きで変わります。しかもこれは発電の量で、家で使った後の余りではありません。自分の家の余りは、明細にある月に売った電気の量から見てください。
あと何年住むかが、使える年数より短い家
蓄電池は、その家で電気を使う人がいて、はじめて電気代を減らします。数年のうちに家を売る予定や、空き家になる見込みがあるなら、回収年数に届く前に手放すことになりかねません。家を売るか残すかをまだ決めていないなら、先に家を売る・貸す・残すの判断表で考えておきましょう。住む年数の見込みが立つと、記入表の最後の欄を埋められます。
ローンで払うなら、支払いが終わるまでの年数も並べて見ておきます。国民生活センターが紹介した相談に、太陽光のある家で約250万円の蓄電池を13年の分割払いで契約した例があります(出典:国民生活センター 先々の負担。参照資料の一覧へ移ります)。相談した人は、自分の年齢と先々の支払いを考えて、解約を希望したといいます。
太陽光の機械の交換が近い家
太陽光のパワコン(パワーコンディショナ。発電した電気を家で使える形に変える機械)は、部品の交換や機器の取り換えが必要になることがあります(出典:太陽光発電協会 耐用年数。参照資料の一覧へ移ります)。必要になるかは、使用状況や点検の結果しだいです。
蓄電池と近い時期に交換の費用が重なると、家計の見通しが変わります。蓄電池の見積もりでは、今のパワコンをそのまま使うのか、交換を含むのかを確かめてください。交換の費用と時期の目安は、パワコン交換の費用の記事で確かめられます。
停電への備えは、電気代の計算と分けて考える
蓄電池には、停電のときに電気を使えるという、お金とは別の値打ちもあります。ただ、災害のときに使える値打ちは、お金に直接置きかえにくいものです(出典:国民生活センター。参照資料の一覧へ移ります)。そのため、回収年数の計算には入れず、別に考えると判断が混ざりません。
停電のときに使いたいのが照明やスマートフォンの充電なら、ポータブル電源(持ち運べる大きな電池)も候補です。備えとして何が要るかは、防災にポータブル電源が必要かを確かめる記事で整理できます。
元が取れない計算なら、付けない選択もある
記入表の回収年数が、使える年数や住む年数より長く出たなら、蓄電池を付けないのも1つの答えです。太陽光は、蓄電池がなくても発電を続けます。余った電気は売り、動かす時間をずらせる家電は昼に回すという使い方でも、買う電気は減らせます。
一方で、停電への備えを重く見て、元が取れないと分かったうえで付けるという判断もありえます。その場合も、いくら払って何年使うのかを計算で確かめてから決めると、後で迷いにくくなります。
補助金は、使える制度を確かめてから引く
補助金を使えれば総額が下がり、回収年数は短くなります。ただし、見積もりから補助金を引くのは、使える制度があると確かめてからにしてください。
たとえば国の「令和7年度補正 DR家庭用蓄電池事業」は、予算に達したため、2026年5月29日に受付を終えました(出典:DR家庭用蓄電池事業。参照資料の一覧へ移ります)。公式ページに残っている1申請あたり60万円までという額は、これから申し込む家の見積もりから引けません。
補助金は、国・都道府県・市区町村で別々にあり、年度や地域によって変わります。家の所在地で補助金を探す方法と、契約の前に確かめる順番は、卒FIT後の蓄電池の記事にまとめました。
自分の家の値段で計算し直すには、見積もりが要る
記入表の計算で元が取れる見込みがありそうなら、次は自分の家の本当の値段を知る段階です。目安の値段や例の数字で出した回収年数は、あくまで目安にすぎません。見積書では、計算に要る数字のうち、次のものを確かめます。
- 工事費を含めた総額と、その内訳
- 機種の名前
- 支払いの方法(一括かローンか)と、ローンなら利息を含めた支払いの合計
- 補助金を引く前の値段か、引いた後の値段か
初期実効容量や充放電効率、保証の条件は、見積書に載るとは限りません。その機種の性能表示と保証の資料も受け取り、機器と容量の保証の年数と条件を確かめてください。
見積もりと性能表示の資料が届いたら、記入表の総額と1日に使える量を、その数字に置きかえて計算し直します。条件をそろえた見積もりが2つ以上あれば、同じ表に並べて比べられるでしょう。見積もりを取ることと、契約することは別です。計算し直して元が取れないと分かれば、その時点でやめてかまいません。
どの方法が有利かは、電気の値段、蓄電池の値段、買取の条件によって違います(出典:国民生活センター。参照資料の一覧へ移ります)。ほかの人の家でうまくいった話や、営業の説明の年数は、そのまま自分の家には当てはまりません。
見積もりに回収年数が書いてあるときは、前提を聞く
営業の説明や見積もりに、「何年で元が取れる」と書いてあることがあります。その年数を見たら、計算に使った買う電気の値段、売る電気の値段、1日に使う量、総額を聞いてください。利息や点検の費用が入っているかも、あわせて確かめます。
回収年数の数字だけを見ていると、聞いていた金額と契約書の総額の食い違いに気づきにくくなります。訪問販売への対応や、見積書のどこを見るかは、蓄電池の訪問販売と見積書の記事にまとめました。
迷ったときの相談先
記入表の値や契約の中身で迷ったら、次の窓口で確かめられます。
- 買う電気の値段と契約の中身:契約している電力会社
- 売る電気の値段と買取の条件:買取先
- 補助金の有無と受付の状況:家の所在地の市区町村や都道府県
- 勧誘や契約のトラブル:消費生活センター
消費者ホットライン188に電話すると、近くの消費生活センターなどにつながります(出典:国民生活センター 先々の負担。参照資料の一覧へ移ります)。
よくある質問
質問と回答を開く(4件)
蓄電池がいらないのは、どんな家ですか?
お金の面でいらないと言えるのは、計算で元が取れない家です。記入表で出した回収年数が、使える年数と住む年数の短いほうより長ければ、これに当たります。1年に減る額がゼロ以下になる家も、電気代の差で総額を取り戻せません。家の先の予定から道を選ぶ判断表は、卒FIT後の蓄電池の判断表の記事にあります。
買取期間が終わったら、蓄電池を付けたほうがよいですか?
終わった後の売る値段がそれまでより低い家では、ためて使ったときの差は大きくなります。それでも、総額と使える年数、住む年数で計算すると、元が取れない家は出てきます。記入表の売る電気の値段を、終わった後の値段に置きかえて計算し直してください。
容量が大きい蓄電池ほど、元が取れやすいですか?
そうとは限りません。容量が大きいほど総額は上がりますが、1日にためて使える量は、余る電気と夜に使う量を超えないからです。自分の家の余りと夜に使う量に合う容量かを、見積もりのときに確かめてください。
営業の説明と自分の計算が大きく違ったら、どうすればよいですか?
まず、営業の計算に使った電気の値段、1日に使う量、総額を聞き、自分の記入表と見比べてください。説明に納得できないまま、契約を急ぐ必要はありません。契約のことで困ったときは、消費者ホットライン188で相談できます(出典:国民生活センター。参照資料の一覧へ移ります)。
