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親が亡くなったり施設に入ったりして実家が空き家になると、火災保険をどうするかで迷います。保険料を止めたくて解約を考える人もいれば、何もしないままでよいのか不安な人もいるでしょう。どちらにしても、最初の一歩は今の契約先を見つけて、家の状況を伝えることです。
60秒版:空き家の火災保険は、解約せずに4つを確かめる
要点・確認表(開閉できます)
空き家になったあと、火災保険を続けられるか、変更が要るかは、契約時の約款と契約先に確認します。そのため、先に解約するのは避けてください。次の保険が始まる前に解約すると、その間に起きた火事や台風の被害は補償されません。
- 今の契約先を探す:保険証券、更新の案内、親宛ての郵便物、通帳やカードの明細を見ます
- 事実をメモする:空き家になった日と理由、家財、見回りの頻度、今後の予定を書き出します
- 契約先に連絡する:死亡・施設入所・転居など空き家になった理由を伝え、続けられる条件と手続きを聞きます
- 日時を確かめる:変更や切替のときは、補償が終わる日時と始まる日時を見比べます
被害や危険があるときは、何を先にする?
火事や台風で被害が出たときは、保険の手続きより人の安全が先です。安全の確保と必要な通報を優先し、そのあとは状況に応じて次のように動いてください。
- 人の救助と避難をし、火災や救急は119番、事件や事故で警察の対応が要るときは110番に通報する
- 電気・ガス・水道の緊急窓口に連絡する
- 安全を確かめてから、できる範囲で被害が広がるのを防ぐ
- 片付けや応急修理の前に、被害の場所と建物全体を撮る
- 保険会社か代理店に、事故の日時・原因・被害の様子を伝える
倒れそうな建物に、写真を撮るためだけに入らないでください。写真は被害を示す手がかりになります(出典:東京海上日動 事故の流れ。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、必要な書類は保険金の請求内容によって異なります(出典:日本損害保険協会 保険事故。参照資料の一覧へ移ります)。撮れなかったときも、契約先に相談してください。
急がない本格的な修理や、壊れた部材の処分の前に、調査や必要書類について保険会社に相談します。また、保険を切り替える前に起きていた被害を、新しい保険の事故として届け出てはいけません。
台風のあとなどに「火災保険を使えば自己負担ゼロで直せる」と勧める業者がいます(出典:日本損害保険協会 修理トラブル。参照資料の一覧へ移ります)。その場では契約せず、先に契約先の保険会社か代理店に相談してください。業者に言われても、事故の日や原因を事実と違えて伝えてはいけません。
業者との契約でもめたときは、消費者ホットライン188(局番なし)に相談できます(出典:消費者庁 188。参照資料の一覧へ移ります)。被害のあとに見て回る場所は、空き家管理チェックリストにまとめています。
親の火災保険はどこで探し、契約者が亡くなったら何をする?
まず、保険証券(契約の中身が書かれた書類)を探します。親宛ての郵便物や、保険・重要書類をしまっていた場所、メールを見てください。見つからないときは、通帳やカードの明細、満期の案内はがきも、契約先を探す手がかりになります。
証券が見つかったら、次の所を確かめます。
| 見る所 | 確かめること |
|---|---|
| 契約者・被保険者 | 誰の名前になっているか |
| 保険の対象 | 建物だけか、建物と家財か |
| 建物の用途 | 住宅として契約しているか |
| 構造区分 | 建物の構造(木造か鉄骨かなど)でどの区分か |
| 保険期間 | 満期日と、自動で更新されるか |
| 保険金額 | いくらまで支払われるか |
| 評価の基準 | 建て直す費用(再調達価額)か、古くなった分を引いた値段(時価)か |
| 地震保険 | 付いているか |
| 保険料の払い方 | 口座振替かカードか、年払いか月払いか |
契約者は、保険会社と契約を結び、保険料を払う人です(出典:日本損害保険協会 契約者と被保険者。参照資料の一覧へ移ります)。被保険者は、損害を受けたときに保険金を受け取れる人を指します。この2人と、家の持ち主、実際に保険料を払っている人は、同じとは限りません。
親が契約者のまま亡くなった場合、保険が相続人に自動で移るとも、自動で終わるとも言えません。損保ジャパンの商品では、契約者名義の変更などの手続きが必要とされています(出典:損保ジャパン 契約者死亡時の手続。参照資料の一覧へ移ります)。自分の契約で名義を変える手続きが要るか、誰が手続きできるか、どんな書類が要るかは、契約先に聞きます。
契約者(親)が亡くなったら、誰に何を伝える?
親が火災保険の契約者のまま亡くなったときは、親族から保険会社に連絡します(出典:日本損害保険協会 知っ得ガイド。参照資料の一覧へ移ります)。連絡先は、証券に書かれた代理店か保険会社の窓口です。名義の変え方や受付の方法は会社ごとに違うため、まず自分の契約先の案内を聞きましょう。
電話では、亡くなった日に加えて、次のことも伝えます。
- 家を受け継ぐ人が決まっているか、話し合いの途中か
- 家に住む人がいるか、空き家になったか
- これからの連絡先(手続きをする相続人の住所と電話番号)
契約者や知らせの送り先が変わるときは、その住所も遅れずに伝えます(出典:日本損害保険協会 告知事項・通知事項。参照資料の一覧へ移ります)。伝えないままだと、更新の案内などの大事な知らせを受け取れなくなります。
契約者と被保険者の名義は、それぞれ確かめる
東京海上日動は、契約者が亡くなったあと、契約者の名義を相続人に変える手続きが要ると案内しています。受付は死亡後の名義変更をホームページで行い、急ぐときは相続人から契約の代理店に連絡する流れです(出典:東京海上日動 契約者死亡のFAQ。参照資料の一覧へ移ります)。損保ジャパンも、契約者名義の変更が要ると案内しています。
もう一つ確かめるのが、被保険者の名義です。損保ジャパンは、相続で保険の対象(家)の持ち主が変わったときの被保険者の変更を、確認する項目に挙げています(出典:損保ジャパン 契約内容確認のポイント。参照資料の一覧へ移ります)。契約者だけを変えても、被保険者が親のままでは、家の持ち主と保険の名義が合いません。2つの名義をそれぞれ変える必要があるか、契約先に聞いてください。
手続きの窓口も、会社ごとに同じではありません。損保ジャパンでは、相続で保険の対象の所有者(被保険者)が変わったとき、インターネットでは手続きできません(出典:損保ジャパン 契約内容の変更のFAQ。参照資料の一覧へ移ります)。
代理店か営業店に連絡すると、契約内容変更依頼書(変更を申し込む用紙)を案内されます(出典:損保ジャパン その他の変更手続き。参照資料の一覧へ移ります)。それに書き込んで出す流れです。要る書類の一式や、手続きの期限、かかる日数は、契約先に確かめてください。
家を受け継ぐ人が決まるまで、補償はどうなる?
家を誰が受け継ぐか決まるまでに、時間がかかることもあります。その間の補償や、事故のときに誰が保険金を請求するかは、一律には言えません。「亡くなったらすぐ補償がなくなる」とも「手続き前でも補償が続く」とも決めつけず、契約先に聞いてください。
家を受け継ぐ人が決まっていないことも、そのまま伝えます。そのうえで、いま事故が起きたら誰が連絡し、誰が保険金を受け取れるかを聞いておくと、もしものときに迷いません。相続全体の手続きの順番は、不動産の相続手続きの順番と期限にまとめています。
解約すると、保険料は戻る?
解約で保険料が戻るかは、契約と払い方で変わります。ただし、先に解約すると補償の空白ができるため、次の保険の開始日を確かめてからにします。
空き家は、定期的に見回っていても、火事や台風、盗難の危険があります(出典:東京都 空き家を取得した際にすべきこと。参照資料の一覧へ移ります)。解約するかは、家を手放す日や、次の保険が始まる日を確かめてから決めましょう。
東京海上日動では、亡くなったあとに解約するときも、契約の名義を変える手続きが要ります(出典:東京海上日動 契約者死亡のFAQ。参照資料の一覧へ移ります)。名義の変更と解約を一緒に頼むときは、ホームページではなく代理店に連絡します。
損保ジャパンでは、解約希望日以降の期間に相当する保険料をすでに払っていれば、返金があります。この返金を、解約返れい金(解約で戻るお金)といいます(出典:損保ジャパン 解約時の返金。参照資料の一覧へ移ります)。戻るかどうかと金額は、払った保険料や払い方、契約の条件で変わります。
先に払った分があっても、残りの期間の分が全部戻るとは限りません。途中で解約すると、保険会社の経費に当てる分を差し引くことがあるからです(出典:日本損害保険協会 契約の終了。参照資料の一覧へ移ります)。
返れい金が支払われる日も、解約した日などで違います(出典:損保ジャパン 返れい金の支払日。参照資料の一覧へ移ります)。金額と支払いの時期は、解約を頼む前に代理店に聞いておきましょう。
相続した家が空き家になったら、その連絡も要る?
名義を変える手続きと、空き家になったことの連絡は別の話です。名義の変更を済ませただけでは、空き家のままで補償が続くかまでは分かりません。家に住む人がいなくなったときは、そのことも契約先に伝えてください。
使い方が変わって危険が増えても、保険会社が引き受けられる範囲なら、保険料を足して続けられる場合があります(出典:日本損害保険協会 契約の変更。参照資料の一覧へ移ります)。範囲を超えるときは、契約の解除や、別の保険への切り替えになることがあります。
住宅向けの保険には、空き家を引き受けない商品もある点に注意が必要です。東京海上日動の「トータルアシスト住まいの保険」の、新しく契約するときの案内です。2026年10月の改定後は、空き家を引き受けないとしています(出典:東京海上日動 空家の契約のFAQ。参照資料の一覧へ移ります)。
ただし、季節ごとに住む別荘などで、家財が常に置いてある建物は対象です。すでに入っている契約への当てはめや詳しい条件は、約款と、代理店や営業店で確かめます。
当てはまる約款は、保険の商品と、保険が始まった日によって違います(出典:東京海上日動 Web約款。参照資料の一覧へ移ります)。証券で保険が始まった日を確かめ、その契約の約款に沿って答えてもらいます。続けられるかの考え方は次の節、電話で伝える中身はその後の節にあります。
空き家になったら、今の火災保険は続けられる?
空き家になったからといって、今の契約がすぐに無効になるわけではありません。一方で、何も連絡しないまま続けてよいとも言い切れません。続けられるかどうかは、契約した時期の約款(契約の細かい決まり)と、契約先の判断で決まるからです。
人が住まない家は、火事や水漏れに気づくのが遅れがちです。そのため火災保険の約款では、建物の使い方の変化などを、契約先に知らせる事項(通知事項)にしていることがあります(出典:日本損害保険協会 告知事項・通知事項。参照資料の一覧へ移ります)。空き家になったことがこれに当たるかは、自分の契約の約款と契約先に確かめてください。当たらない場合でも、使い方や持ち主が変わったことは伝え、必要な手続きを聞いておきます。
必要な連絡をわざと、または大きな不注意で怠ると、契約の解除や保険金の不払いにつながる場合があります。ただし、連絡が遅れたら、どんな事故でも一律に支払われなくなるわけではありません。いずれにしても、空き家になったと分かった時点で連絡するのが、手戻りの少ない進め方です。
詳しく:保険法の「危険が増えたとき」の決まり
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保険法第29条は、危険が増えたときの契約の解除について定めています(出典:保険法。参照資料の一覧へ移ります)。ここでの危険の増加とは、告知事項について危険が高くなり、契約の保険料が不足する状態です。解除には、その事項の変更を通知する約定があることと、わざとまたは大きな不注意で通知しなかったことが要ります。
解除や不払いになるかは、約款の中身と事故の事情で変わります。連絡しなかった期間の事故がすべて一律に不払いになる、と考える必要はありません。
契約先には何を伝え、何を聞く?
連絡先は、証券に書かれた代理店か、保険会社の窓口です。電話の前に次の6つをメモしておくと、担当者の質問にすぐ答えられます。
電話の前にメモする6項目
- 証券番号と、契約者・被保険者の名前
- 空き家になった時期と理由(死亡、施設への入所、転居など)
- 家財が残っているか、片付けたか
- 電気・水道・ガスを止めたか、続けているか
- 誰が、どのくらいの頻度で見回っているか
- 今後の予定(売る、貸す、家族が住む、解体する、未定)
見回りでしていることは、換気や戸締まり、傷みの確認など、具体的に伝えます。空き家管理のガイドラインでは、定期的な通気や換気の管理が求められています(出典:国土交通省 空き家管理のガイドライン。参照資料の一覧へ移ります)。見回りの内容は伝えるための目安で、全部そろわないと保険に入れないという意味ではありません。
そのまま読める連絡文
親が亡くなった場合は、次のように伝えます。施設に入った場合は、2行目を「父が〇月から施設に入り」と言い換えてください。
火災保険の契約について相談です。証券番号は〇〇です。
契約者の父が〇月〇日に亡くなり、家は空き家になりました。
家財は残っていて、月に1回、換気と戸締まりを確かめています。
今後は売却を考えていますが、まだ決まっていません。
この契約を続けられるか、必要な手続きと書類を教えてください。電話で聞く6つのこと
- この契約は、今の状態のまま続けられますか
- 名義の変更は要りますか。手続きできるのは誰ですか
- 必要な書類は何で、どこで取りますか。決まった用紙はありますか
- 建物の用途や、補償の中身を変える必要はありますか
- 保険料は変わりますか。変わるなら、いつから、いくらですか
- 瓦が落ちて人や車を傷つけたときの賠償は、この契約の対象ですか
回答は、証券や変更の確認書、契約者向けのページ、メールなど、契約先が出す記録で確かめます。個別の書面が出ない場合もあります。電話だけで答えを聞いたときは、日時、担当者の名前、受付番号、回答の中身をメモしてください。
回答は「継続・変更・切替・確認中」の4つに分ける
契約先の回答を聞いたら、今の状態を次の4つのどれかに当てはめます。すぐに決まらないときは、「確認中」のままにしておいてかまいません。
| 状態 | どんな場合か | 次にすること |
|---|---|---|
| 継続 | 今の契約のまま続けられる | 名義や住所の変更があれば済ませる |
| 変更 | 用途や補償を変えれば続けられる | 変更後の条件と保険料の差額を確かめる |
| 切替 | 今の契約では続けられない、または条件が合わない | 別の保険を探し、日時を合わせて移る |
| 確認中 | 書類や審査の結果を待っている | 今の契約を解約せず、次の連絡日をメモする |
継続か変更かの分かれ目になりやすいのが、住宅物件と一般物件という区分です。金融庁掲載の資料は、火災保険の参考純率(保険料の目安になる料率)の物件区分を示しています。住宅物件は住居として使う建物と家財、一般物件はオフィスビルや学校などの建物と動産です(出典:金融庁 住宅物件・一般物件。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、この資料は、個別の契約を続けられるかまでは示していません。
空き家がどちらになるかは、保険会社と商品の基準によって分かれます。
たとえば、次のような場合です(想定の例)。親が施設に入り、家財は残したまま、子が月に1回換気と掃除に通っているとします。この条件だけでは、住宅物件のまま続けられるかは決まりません。反対に、家財を運び出して長く人が来ない家では、別の区分への変更を求められる可能性もあります。
詳しく:住宅物件と一般物件の分かれ目
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区分は、家財、住民票、登記、泊まる回数のどれか一つだけでは決められません。不在の理由、今後住む予定、家財や管理の状況を伝え、自分の契約での判断を聞いてください。
見回りの頻度や家財の量の基準、変更後の保険料は、保険会社や商品によって違います。
今の契約先で続けられないときは、空き家を引き受けるほかの保険会社や共済を探します。申し込みに必要な資料や建物の写真があるか、候補の契約先に確認します。
別の保険に切り替えるとき、補償の空白をどう防ぐ?
切り替えでいちばん避けたいのは、どの保険にも入っていない期間ができることです。見積もりを取った、申込書を送ったというだけでは、補償が始まったとは言えません(出典:日本損害保険協会 契約の申込み・成立。参照資料の一覧へ移ります)。保険料を払ったことだけで判断するのも避けます。
新しい保険では、次のことを確かめます。
- 契約が成立したか
- 保険の対象と、被保険者の名前
- 補償の中身と、免責金額(事故のときに自分で負担する金額)
- 補償が始まる日と時刻
- 最初の保険料をいつまでに払うか、払わないとどうなるか
そのうえで、今の契約が終わる日時を、新しい保険が始まる日時に合わせます。今の契約の解約は、新しい保険の中身を確かめてからにしてください。終わる日時が早すぎると空白ができ、遅すぎると2つの保険が重なってしまいます。
契約が重なるときは、新しい契約先に今の契約があることを伝えます(出典:日本損害保険協会 重複する火災保険契約。参照資料の一覧へ移ります)。同じ損害に対する損害保険金は、複数の契約から受け取る合計が損害額を超えることはありません。費用保険金は別に確認します。
重なること自体は、違法ではありません。補償の空白を避けるために、短い期間だけ重なることもあります。不要な重複が続かないよう、今の契約が終わる日時を契約先と調整してください。
保険料を含めた空き家の年間の費用は、空き家の維持費の記事で見積もれます。
保険料に税や管理の費用を足した一年分は、無料の空き家の維持費シミュレーターで計算できます。
図の説明
新しい補償が始まる日時に対して、今の契約が終わる日時が早すぎると、どの保険にも入らない期間ができる。今の契約が終わる日時を新しい保険が始まる日時に合わせると、空白も重なりもない。終わる日時が遅すぎると、2つの保険が重なる。重なること自体は違法ではないが、両方から満額は受け取れないので、新しい契約先に今の契約があることを伝える。
詳しく:比べるときに見る補償の中身
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火災保険は、契約によって火事のほか、風災、水災、盗難なども補償の対象にできます(出典:日本損害保険協会 火災保険。参照資料の一覧へ移ります)。どれが付くかは商品とプランで違います。水災の補償を外せるか、外すと保険料がどう変わるかは、所在地の状況も伝えて、見積もりで確かめます。
古くなって傷んだこと、つまり自然の消耗や劣化による損害は、保険金の支払いの対象になりません(出典:日本損害保険協会 修理トラブル。参照資料の一覧へ移ります)。わざと、または大きな不注意で起こした損害も、通常は対象外です。地震・噴火・津波による損害は、ふつうの火災保険では原則として補償されません。
雨漏りは、老朽化が原因なら対象になりません。台風で屋根が壊れた結果の雨漏りが対象になるかは、約款と契約先に確かめます。
保険金額の決め方も見ておきましょう。再調達価額(同じ建物を建て直す費用)の契約でも、保険金額や免責金額、損害の査定で支払額は変わります。時価(古くなった分を差し引いた値段)の契約では、古い家ほど、修理費に足りない場合が出てきます。
よくある質問
質問と回答を開く(6件)
売却や解体の予定があっても、保険は続ける?
続けるかどうかと、どの補償が要るかは、引渡しや解体までの期間で変わります。持ち主が変わるまでは、隣からのもらい火や、強風で瓦が飛ぶといった危険は残るからです。短い期間だけの契約ができるか、途中で解約したときに保険料がいくら戻るかは、契約先に聞いてください。
解体工事中の事故は、解体業者と持ち主のどちらが責任を負うかを、工事の前に確かめます。それぞれの保険で何が補償されるかも、あわせて聞いておきます。売るときは、保険が終わる日と引渡しの日がずれないよう、不動産会社に決済と引渡しの予定日を聞いておきます。売るか貸すかの考え方は家を売る・貸す・残すの判断表、売却の手順は相続した家を売却する流れにまとめました。
電気や水道を止めても、保険は続けられる?
電気や水道を止めたときは、止めた事実を契約先に伝え、続けられる条件を確かめてください。水抜き(水道管の中の水を抜くこと)をするか、水を流し続けるかは、配管の状態や地域の寒さで決めます。
空き家でも地震保険は続けられる?
地震が原因の火事や倒壊は、ふつうの火災保険では原則として補償されません。地震保険は火災保険に付けて入る保険で、契約の途中から付けることもできます(出典:財務省 地震保険制度の概要。参照資料の一覧へ移ります)。保険金額は火災保険の30〜50%の範囲で決め、上限は建物5,000万円、家財1,000万円です。
対象は、住むための建物と、暮らしに使う家財です(出典:財務省 地震保険の資料。参照資料の一覧へ移ります)。空き家や別荘では、「常時、居住のために使用する状態」にあるかが基準になります。
居住用としての対象の条件を満たさない場合は、地震保険に加入できないことがあります。継続や更新の扱いも含め、使い方と今後住む予定を伝えて、自分の契約でどう扱われるかを契約先に確かめてください。火災保険のほうを引き受けてもらえるかも、あわせて聞いておきます。
相続の話し合いが終わる前でも、手続きできる?
遺産分割(誰が何を受け継ぐかの話し合い)が終わっていなくても、まず契約先に相談してください。進められる手続きと、誰が手続きできるかを確かめます。ほかの相続人の同意や戸籍などの書類が必要かも、契約先に確認します。一人の相続人だけで名義変更や解約ができるとは限りません。
管理会社の保険があれば、火災保険は要らない?
管理会社が入っている賠償責任保険が、持ち主の火災保険の代わりになるとは限りません(出典:国土交通省 空き家管理のガイドライン。参照資料の一覧へ移ります)。どんな事故が対象かは、管理会社の契約と自分の保険の両方で確かめてください。管理を頼むときの費用と契約の中身は、空き家管理・見守りサービスの費用で比べられます。
瓦の落下など建物の不具合で人に損害を与えたときは、民法第717条でまず占有者の責任が問われます(出典:民法。参照資料の一覧へ移ります)。占有者とは、建物を管理している立場の人のことです。ただし、占有者が損害を防ぐのに必要な注意をしていたときは、持ち主が責任を負います。
誰が占有者に当たるかは、実際の管理の状況など個別の事情によります。個別の責任は、弁護士など専門家に確認してください。こうした事故に備える賠償の特約(追加の補償)を、空き家でも付けられるか契約先に聞いておきましょう。
保険金の請求に期限はある?
保険金を請求する権利は、3年で時効になると保険法第95条が定めています(出典:保険法。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、いつから数えるかなどに細かい決まりがあります(出典:日本損害保険協会 保険金請求の時効。参照資料の一覧へ移ります)。事故の日から一律に3年とは考えず、被害が出たら早めに連絡してください。
話がまとまらないときの相談先
この記事の内容は一般的な情報です。自分の契約を続けられるかどうかは、契約先の保険会社か代理店に確認してください。
保険金の支払いや引き受けの条件で、話し合っても解決しないときは、そんぽADRセンターに相談できます(出典:日本損害保険協会 そんぽADRセンター。参照資料の一覧へ移ります)。ここは、損害保険の苦情や争いについて、中立の立場で解決を手伝う窓口です。修理業者との契約のもめごとは消費者ホットライン188、売却の引渡し日は不動産会社と、相談先を分けておくと迷いません。
