当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

不動産売却の決済日、売主は何をする?当日の流れと持ち

決済日は、売主が残代金等を受け取り、司法書士へ所有権移転登記の申請を託し、契約どおり鍵や資料を引き渡す日です。司法書士による本人・意思・必要書類の確認と、契約で定めた方法による実入金の確認が済む前に、鍵や物件を渡さないことが重要です。

まだしないこと

振込画面や送金連絡だけを根拠に、買主へ鍵を渡さない

まずすべきこと
  1. 不動産会社へ今回の最終決済案内を依頼する
  2. 司法書士へ必要原本と事前確認の期限を聞く
  3. ローンがあれば金融機関へ完済額と抹消書類の手順を聞く

このページで決めること決済前の人・お金・原本・物件条件を確認し、当日に進める条件と鍵を渡さず止める条件を判断できます。

不動産売却の決済日に入金・登記書類・鍵の引渡し順を確認する様子
公開日 2026年9月2日法令・制度確認日 2026年9月2日執筆・編集 住まいのよりみち編集部読了目安 9

# 不動産売却の決済日、売主は何をする?当日の流れと持ち物

> 先に答え > 不動産適正取引推進機構の手引(新しいタブで開きます)で示されている一般的な流れでは、決済日に売主が残代金などを受け取り、司法書士へ所有権移転登記の申請をお願いして、契約どおりに鍵や資料を引き渡します。法務局の申請案内(新しいタブで開きます)も確認し、司法書士による本人確認・売却意思の確認・必要書類の確認と、契約で定めた方法による実際の入金確認が終わる前に、鍵や物件を渡さないことが重要です。 > > まだしないこと > 振込画面や送金連絡だけを根拠に、買主へ鍵を渡さない > > まずすべきこと > 1. 不動産会社へ今回の最終決済案内を依頼する > 2. 担当司法書士へ必要原本と事前確認の期限を聞く > 3. ローンがあれば金融機関へ完済額と抹消書類の手順を聞く > > このページで決めること > 決済前の人・お金・原本・物件条件を確認し、当日に進める条件と鍵を渡さず止める条件を判断できます。

公開日 2026-09-02 / 最終更新日 2026-09-02 / 法令・制度確認日 2026-09-02 / 執筆・編集 住まいのよりみち編集部 / 読了目安 9分

> この記事で分かること > 売主が決済前に確認すること、当日の安全な順番、鍵を渡さず止める条件、終了後に残す資料が分かります。 > 著者情報 / 調査・訂正方針

<!-- SOURCE_BODY_START -->

不動産売却の決済日は、売主が残代金などを受け取り、所有権移転登記の申請を司法書士へ依頼して、契約どおりに鍵や関係書類を引き渡す日です。

当日は、担当司法書士による本人確認・意思確認・書類確認と、契約で定めた方法による残代金などの受領確認が終わるまで、買主へ鍵や物件を引き渡してはいけません。振込で決済する場合は、買主側の振込画面や「送金しました」という連絡だけで受け取り完了と判断せず、売主の口座へ実際に入金されたことを確認します。

60秒版:売主の決済日は7段階

要点・確認表(開閉できます)
表:時点、売主が確認すること、次へ進む目安
時点売主が確認すること次へ進む目安
決済前日時、場所、参加者、最終金額、必要な原本、受け取り方法、鍵を確認する必要な未確認事項が解消し、関係者が当日の実行条件を確認できた
決済開始売主本人、代理権、契約内容、物件の引き渡し状態を確認する誰が何を渡すかについて全員の認識が一致した
登記書類の確認司法書士が本人確認・意思確認と、移転・抹消に必要な書類を確認する司法書士から登記申請へ進められるという案内がある
支払い買主が残代金と合意済みの精算金を送金する送金先と金額に誤りがない
代金受領・完済売主が代金の受け取りを確認し、必要ならローンの完済を処理する振込の場合は口座に実際に入金され、不足額がない
登記・引渡し司法書士が登記申請を手配し、契約どおりに鍵・資料・物件を渡す引き渡す内容をお互いに確認できた
終了後精算書、入出金記録、領収書、登記・税務の資料を保管する後日の確認先まで分かっている

不動産適正取引推進機構の2026年度版手引(新しいタブで開きます)でも、司法書士が所有権移転や抵当権抹消に必要な書類を確認したあとに残代金を支払い、代金の受領と引き換えに物件を引き渡す一般的な流れが示されています。書類に不足があれば、決済を延期する場合があります。

なお、決済日に確認するのは、通常、登記を申請できる状態になったことと申請の手配までです。司法書士が申請できると判断したこと、法務局へ申請したこと、そして登記が完了したことはそれぞれ別の段階です。申請後の受付番号や受領証などによる確認方法、完了する見込みの時期、完了の連絡を誰から受けるかについても事前に聞いておきます。法務局の申請案内(新しいタブで開きます)にも示されているとおり、申請後には登記官による審査が行われます。

まずすべきこと

  1. 不動産会社へ、今回の最終決済案内を出してもらうよう依頼します
  2. 担当司法書士へ、売主が用意する原本と事前確認の期限を聞きます
  3. ローンが残っているなら、金融機関へ決済日現在の完済額と抹消書類の受け渡し方法を聞きます

家族から「当日は権利証と実印を持って行けばよい」と聞かされていても、それだけで準備を済ませてはいけません。共有者がいるかどうか、登記上の住所と現住所の違い、権利証の紛失、抵当権の有無、代理人の出席など、個別の事情によって必要な確認事項は大きく変わります。

次のチェックリストは、紙やメモアプリへ書き写して手元で活用できます。まだ確認できていない項目には担当者と確認期限を書き添え、決済当日の進行に関わる条件は必ず当日までに解消しておきます。なお、このチェックリストはこのページ上で直接入力や保存を行うフォームではありません。

決済前に、このチェックだけ埋める

人・時間・連絡

  • [ ] 決済の日時、場所、かかる時間の見込み
  • [ ] 売主、買主、不動産会社、司法書士、金融機関の参加方法と連絡方法
  • [ ] 共有者や代理人の本人確認、意思確認、任されている権限の範囲
  • [ ] 遅延や書類の不足が起きたとき、誰が延期を判断するか

お金

  • [ ] 売買価格、すでに受け取った手付金、今回受け取る残代金
  • [ ] 固定資産税、管理費など合意済みの精算金
  • [ ] 仲介手数料、登記費用など、売主が決済日に支払う金額
  • [ ] ローンの完済に必要な金額、送金先、金融機関の受付期限
  • [ ] 残代金の受け取り方法と、振込なら受取口座・実際の入金を確認する方法

原本

  • [ ] 登記識別情報または登記済証
  • [ ] 印鑑登録証明書、実印、本人確認書類
  • [ ] 登記上の住所・氏名と現在の住所・氏名が一致しているか
  • [ ] 司法書士への委任状、金融機関から指定された書類
  • [ ] 振込先口座を確認できる資料

上記は一般的な例です。今回の登記申請に必要な印鑑証明書の発行期限、住所変更を証明する公的書類、権利証(登記済証)を紛失した場合の手続きなどは、担当司法書士へ事前に確認してください。登記簿上の住所や氏名が現住所・氏名と異なる場合は、所有権移転登記の前に変更登記が必要になるため、売却前の住所変更登記の手順を確認します。決済・登記で使う原本の確認表と、担当司法書士から提示される最終リストを照らし合わせて準備を進めてください。なお、登記識別情報の暗証符号を、不動産会社や買主へスマートフォンの写真などで送信してはいけません。

物件と引渡し

  • [ ] 契約後に新しい雨漏り、破損、設備の故障などが起きていないか
  • [ ] 残置物の撤去、修繕、測量などの引き渡し条件が契約どおり完了しているか
  • [ ] 玄関、勝手口、物置、門、カードキーなどの種類と本数がそろっているか
  • [ ] 取扱説明書や、境界・設備・管理の関係資料のうち、契約にもとづいて渡すものがあるか

契約後に新たな不具合や作業のやり残しが見つかった場合は、自己判断で「問題ない」と見過ごさず、鍵を渡す前に不動産会社へ伝えて契約上の対応を確認します。告知事項の整理は、知っている・調べた・未確認を分ける方法の手順で行います。

お金は「残代金」から照合する

決済日の入金を確認する際、売買価格の全額がそのまま振り込まれるわけではありません。売買契約を結んだときにすでに受け取っている手付金は、売買代金の一部に充当されているため、二重に足さないよう注意します。

たとえば、売買価格が3,000万円で、すでに受け取った手付金が100万円の場合、今回受け取る残代金は2,900万円です。決済日に固定資産税などの精算金10万円をあわせて受け取り、売主が諸費用100万円と住宅ローンの完済資金800万円を支払うとすると、当日の口座で実際に増える金額は次のように照合します。

> 2,900万円 + 10万円 − 100万円 − 800万円 = 2,010万円

実際には振込手数料やマンションの管理費精算、それぞれの支払いを行うタイミングが個別の取引ごとに異なります。不動産売却の費用と手取り計算表へ実際の確定額を入力し、手付金やローン完済額を二重に計算していないか照合してください。

固定資産税の日割り精算は、売主と買主の間で契約に基づいて行う金銭調整です。引き渡しの日を迎えたからといって、自治体に対するその年度の納税義務者が自動的に買主へ切り替わるわけではありません。富山市の案内(新しいタブで開きます)でも示されているとおり、公法上の納税義務者は原則として1月1日現在の所有者となります。精算の起算日、引き渡し日当日の負担区分、対象日数、税額が契約どおりになっているかを精算書で確認します。

ローンが残る家は、同日完済を先に予約する

売却代金で住宅ローンを完済する場合、決済当日に金融機関へ初めて連絡しても、その場ですぐには手続きを進められません。事前に金融機関と日程を調整し、少なくとも次の項目を確認しておきます。

  • 決済日現在の完済必要額
  • 完済申込みの期限と送金先
  • 抵当権抹消書類を誰が、いつ、どこで受け取るか
  • 司法書士と金融機関が当日連絡する方法
  • 売却代金だけで不足するときの入金方法

ローンを完済したとしても、法務局にある抵当権の登記が自動的に消えるわけではありません。法務局の抵当権抹消案内(新しいタブで開きます)にあるとおり、金融機関から交付される書類を用いて抹消登記を申請する必要があります。相続に伴う団体信用生命保険(団信)の確認、複数箇所からの借り入れ、売却代金だけでは完済額に届かない場合などは、住宅ローンが残る実家の確認手順に沿って事前に手続きを進めてください。

司法書士へ原本を預けることと、買主へ鍵を渡すことは別

登記識別情報や印鑑登録証明書、委任状などの原本は、当日の本人確認・意思確認や登記書類の点検を行うため、残代金の着金前に担当司法書士へ一時的に預けるのが通例です。原本を預けるのは登記手続きの事前準備であり、買主へ家を引き渡した扱いにはなりません。

一方、鍵やカードキー、物件資料など、占有を移転するための物品は、売買契約で定めた残代金などの受領と引き渡し条件が完了したことを確認したあと、正式に買主側へ引き渡します。振込決済であれば、売主口座への実際の入金を確実に確認します。鍵の種類と本数は受け渡しの記録として書面に残し、金額や日付が空欄の受領書や、内容を確認していない委任状への署名・押印は避けてください。

民法第176条・第177条(新しいタブで開きます)では、当事者間で所有権が移転することと、その権利関係を第三者に対抗するための登記とが法的に区別されています。つまり、当事者間で所有権が移る時期と、登記が完了する時点は別の問題です。一般的な売買契約書では、残代金の全額支払い・受領の瞬間を所有権移転の時期と定めているケースが多く見られます。今回の売買契約書の条項と、司法書士が登記申請を実行する条件をあらかじめ照らし合わせて確認してください。

売主が現地へ行かない場合は、4点を先に決める

売主本人が決済の場へ直接行かずに手続きを進められるケースもありますが、すべての取引で認められるわけではありません。少なくとも次の4点が明確に定まるまでは、欠席を前提に準備を進めるべきではありません。

  1. 司法書士が行う本人確認・意思確認の方法と期限
  2. 登記用委任状と、代金受領・鍵の引き渡し等に関する権限の範囲
  3. 原本や鍵を送付する相手、追跡可能な発送方法、到着期限、受け取りを確認した記録
  4. 決済当日、売主自身が代金の入金を確認し、引き渡しを実行してよいかを現場へ伝える連絡手段

司法書士に対する登記申請の委任状を用意したからといって、売買代金の受領や精算額の変更、鍵の引き渡し権限まで当然に代理人に委ねられるわけではありません。詳細な進め方は、遠方から売る場合の本人確認と代理の分け方で確認してください。

鍵を渡さず、いったん止める場合

次のいずれかに該当する場合は、その場で決済を完了扱いにせず、関係者全員へ事実を速やかに共有して進行を止めます。

  • 司法書士が本人確認・意思確認・必要書類の確認を完了できない
  • 契約で定めた残代金などの入金を確認できない、または受領額が精算書と一致しない
  • ローンの完済資金に不足が生じる、または抵当権抹消書類の受け渡しが確認できない
  • 共有者や代理人の正当な権限を確認できない
  • 売買契約後に生じた建物の損傷、不要な残置物、約束していた修繕の未完了などが見つかった
  • 銀行の送金障害や窓口受付時間の終了により、予定していた送金や入金の処理が完了しない

上記のような事態が生じた場合は、鍵や空欄の受領書、決済完了を示す書面などを決して渡してはいけません。不完全なまま進めず、中断の原因、未完了の項目、再開の条件、次回の日時を不動産会社と協議して書面に記録します。決済の延期や契約上の措置については、売主一人で独断せず、売買契約書の条項と専門家の指示に従ってください。

決済後に一つのファイルへ残すもの

  • 最終精算書
  • 残代金・精算金の入金記録
  • 仲介手数料、司法書士費用等の領収書
  • ローン完済と抵当権抹消に関する資料
  • 鍵・カード・物件資料の受渡記録
  • 売買契約書、取得費・譲渡費用を確認する資料
  • 登記申請後の連絡先と、完了書類を受け取る予定日

売却翌年の確定申告では、親が過去にその家を購入した当時の売買契約書や領収書(取得費を証明する資料)が必要になる場合があります。確定申告書類の整理手順を参考に、今回の決済関係書類と同じファイルにまとめて保管し、誤って破棄しないよう注意してください。

よくある質問

質問と回答を開く(5件)

決済には何時間かかりますか?

所要時間は全国一律で決まっているわけではありません。当日の本人確認や書類点検、銀行窓口での振込処理、着金確認、ローンの完済処理、窓口の混雑状況などによって大きく変動します。開始時刻とともに金融機関の取扱受付時間を事前に担当者へ確認し、当日は前後に無理な予定を詰め込みすぎないようにします。

登記が完了するまで、鍵を渡さないのですか?

法務局での登記手続きが完了するのは、通常、決済当日から数日〜数週間後の後日となります。決済当日は、担当司法書士が登記に必要な本人・意思・書類を確認し、契約で定めた残代金などの実際の入金を確認します。そのうえで売買契約の引渡条件がすべて満たされたことを確かめ、取り決めた手順に沿って鍵を引き渡します。

振込の控えがあれば、鍵を先に渡せますか?

振込決済の場合、買主側の振込依頼書控えやスマートフォンの振込完了画面の提示だけでは、売主口座への着金確認の代わりになりません。送金の遅延や銀行システム上の処理待ちが発生した場合は、自己判断で鍵を渡さず、不動産会社・担当司法書士・金融機関とその場での対応を協議します。

登記識別情報は、いつ買主へ渡しますか?

登記識別情報は、買主へ直接渡したり自由に見せたりする書類ではありません。担当司法書士が指定した正規の方法で提示・確認し、書類に記載されている英数字の暗証符号をメールやチャット、スマートフォンの画像などで外部へ送信しないようにしてください。

<!-- SOURCE_BODY_END -->

> 個別判断が必要な場合 > 本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の法律・税務・鑑定・契約判断を行うものではありません。適用条件は物件所在地、取得経緯、家族関係、契約内容等で異なります。重要な判断は最新の公的情報を確認し、税務署、法務局、自治体、または内容に応じた有資格者へご相談ください。

執筆・編集

住まいのよりみち編集部

公的機関の一次情報を優先し、重要な条件と確認日を記録しながら、読者が次に確認すべきことを判断できる記事づくりを行っています。

運営者・著者情報を見る / 調査方法と訂正方針を見る

参照資料

次に読む:判断を進める実務ガイド

参照資料

不動産適正取引推進機構「2026年度版 不動産売買の手引」参照日 2026年9月2日東日本不動産流通機構「住まいを売りたい」参照日 2026年9月2日法務局「不動産登記の申請書様式について」参照日 2026年9月2日法務局「所有権移転登記申請書(売買)記載例」参照日 2026年9月2日法務局「登記の申請を御検討されている皆さまへ」参照日 2026年9月2日法務局「住宅ローン等を完済した(抵当権抹消)」参照日 2026年9月2日日本司法書士会連合会「Case 1 マイホームを購入するのに『土地や建物の登記』のことが知りたい」参照日 2026年9月2日e-Gov法令検索「民法」第176条・第177条参照日 2026年9月2日東京都主税局「固定資産税(土地・家屋)」よくある質問参照日 2026年9月2日