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実家の片付けで荷物を一時保管する方法|トランクルーム・宅配・親族宅を比較

実家の片付けで残す荷物を、親族配送・一時保管・売却や処分に分ける方法を解説。所有者、期限、契約形態、保管できない物、搬入から返却までの総費用を確認し、無期限保管を防ぐ判断表です。

更新日 2026-08-25執筆 住まいのよりみち編集部最終確認 2026-08-25住まいのよりみち編集部読了目安 31

実家の片付けで荷物を一時保管するなら、「捨てられない物を全部預ける」のではなく、誰が動かせる物か、なぜ残すか、どこなら傷みにくいか、いつ出すかを荷物ごとに決めます。

受取人と置き場所が決まっている物は親族宅へ直接送る、数か月後に使う物や期限付きの判断保留品だけを一時保管する、残す理由も再判断日もない物は売却・譲渡・適正処分を比較する、という順番です。

保管サービスを選ぶときは月額だけを比べません。初期費用、梱包、集荷、搬入、取出し、返送、解約、最終処分までを含む出口総額と、実際の契約形態を確認します。「トランクルーム」という名称でも、事業者が荷物を預かる契約と、利用者が収納スペースを借りる契約では責任が異なります。

この記事では、家財を家から出した時点ではなく、最終の受取人へ渡すか、権限確認済みの売却・処分を終え、保管契約と請求まで閉じた状態を完了とします。

結論:権限・残す理由・保管適性・出口が決まる荷物だけ預ける

荷物を箱へ入れる前に、次の四つのゲートを通します。

表:ゲート、確認する質問、決まらないとき
ゲート確認する質問決まらないとき
AUTH:権限誰の物で、誰が移動・保管・配送・売却・処分を決められるかその行為を止め、所有者・相続人・代理権を確認する
KEEP:残す理由原本として必要、受取人が使う、形見、売却予定、判断保留のどれか有料保管の前に売却・譲渡・適正処分を比較する
FIT:適合荷物の温湿度、水害、防犯、取扱い、取出し条件に保管先が合うか別の保管環境、専門保管、親族直送へ分ける
EXIT:出口最終行先、返却日、または次回判断日・担当・累計予算上限があるか契約を止め、無期限化しない出口条件を決める

四つがそろったときだけ、次のルートを比較できます。

表:KEEPとEXIT、基本の候補
KEEPとEXIT基本の候補
親族が受け取り、置き場所もある親族宅へ直接配送
使用日・売却日・再判断日が数か月以内期限付きの一時保管
高価・壊れやすい・環境条件が厳しい条件を満たす専門保管または権限者の直接管理
残す理由がなく、権限確認済み売却・譲渡・適正処分
理由はあるが出口が決まらない次回判断日・担当・予算上限を決めるまでSTOP

「家を空にできた」は中間地点です。保管場所に荷物が残る限り、費用、連絡先変更、更新、災害、家族の引継ぎという仕事も残ります。

荷物を動かす前に止める10の確認

次のどれかが未確認なら、該当する荷物だけを分け、不可逆な作業を止めます。

  1. 親が存命なのに、本人の移動・保管同意を確認していない
  2. 相続放棄・限定承認を検討中、または放棄後の管理・引渡し権限が未確認
  3. 共同相続人、遺言執行者、代理人等の権限と対象行為が一致していない
  4. 第三者、賃借人、会社、介護施設、リース会社等の物が混ざる
  5. 遺言書、権利関係書類、通帳、印鑑、現金、鍵、貴金属を分離していない
  6. 農薬、燃料、ガス容器、電池、薬品、腐敗物、中身不明品が混ざる
  7. 水濡れ、カビ、害虫があり、他の荷物や施設へ影響する
  8. 家を売る条件を確認せず、買主が引き受ける物まで先に移そうとしている
  9. 受取人、契約名義人、費用負担者、再判断日が決まらない
  10. 集荷・入庫・出庫で数量、状態、所在に差異がある

重要物を見落とさない最初の仕分けは相続した実家を片付ける前に残すもの、片付けずに査定・売却する条件は残置物を残せる条件と進め方で先に確認できます。本記事は「残すと決めた物をどこへ、いつまで置くか」に範囲を絞ります。

荷物をITEM単位へ分ける

管理単位は「実家の荷物一式」では大きすぎます。所有者・判断・行先・期限が同じ物を一つのITEMにします。どれか一つが違えば分けてください。

表:ITEM-ID・版、内容・数量、所有者、KEEP、AUTH-ID・対象行為、ITEM判断、ITEM所在、ROUTE-ID・版、出口担当・期限、DOC-ID
ITEM-ID・版内容・数量所有者KEEPAUTH-ID・対象行為ITEM判断ITEM所在ROUTE-ID・版出口担当・期限DOC-ID
ITEM-01 v1契約書・税務資料1箱原本保管AUTH-01・移動専門対応現地ROUTE-01 v1__・__日DOC-__
ITEM-02 v1写真アルバム4箱家族で選ぶAUTH-02・保管一時保管梱包済みROUTE-02 v1__・再判断__日DOC-__
ITEM-03 v1妹が使う食器2箱親族使用AUTH-03・配送親族移管搬出中ROUTE-03 v1妹・受領__日DOC-__
ITEM-04 v1衣類6箱判断保留AUTH-04・保管保留現地未選定__・予算上限__円DOC-__
ITEM-05 v1家具3点未判定未確認未判定現地未選定DOC-__

写真にはITEM-ID、箱の外観、封をする前の内容、既存の傷やカビ、数量が分かる状態を残します。重要原本は「スキャンしたから捨ててよい」とは扱いません。原本の必要性、個人情報、受取権限、必要日に取り出せるかを別に確認します。

空き家の片付け費用と見積り比較表で区域・品目表を作っている場合は、新しい一覧を重複して作らず、そこで採番したITEM-IDと版を引き継ぎます。同表で「移す」にした物だけを本記事の比較対象にしてください。

親族配送・一時保管・売却・処分を同じ出口で比べる

保管方法だけを比べると、「そもそも倉庫へ入れない方がよい物」が消えます。同じITEM、同じ期間、同じ最終行先で、次を並べます。

表:ルート、向く可能性がある状態、出口までに確認すること、見落としやすい負担
ルート向く可能性がある状態出口までに確認すること見落としやすい負担
親族へ直接配送受取人と置き場所が確定受入同意、箱数、搬入、返却か所有権移転か梱包、再配送、家族の保管面積、再返送
宅配型保管小型・箱詰め可能で頻繁に取り出さない箱寸法・重量、禁止品、部分出庫、配送日数箱ごとの取出し・返送料、受取不能
屋内型収納自分で出入りし、比較的頻繁に取り出す契約形態、環境、防犯、営業時間、搬入経路初期費用、鍵、交通、解約、原状回復
屋外コンテナ等大型で環境変化に耐え得る物高温、湿気、結露、浸水、害虫、階段安全搬入車両、二重運搬、品目不適合
倉庫業者の寄託型事業者による保管・入出庫が合う倉庫業登録、実約款、寄託価額、保険、立会い予約、出入庫料、取出し時間、免責
引越し会社の一時預かり退去と新居入居の間が明確運送と保管の責任期間、部分出庫、再配送途中で取り出せない、日程変更
売却・譲渡・適正処分残す理由がなく権限確認済み取得者、査定、廃棄ルート、完了証拠不可逆、売れない場合、運搬・処分費

親族宅は月額請求がなくても無料とは限りません。往復配送、搬入、部屋の占有、探す手間、破損時の関係、返却責任があります。「家族だから置いておける」ではなく、受取人、期限、誰の所有物か、最終的に返すか譲るかを書面やメッセージで一致させます。

権限確認済みの売却・適正処分を片付け会社へ依頼する場合は、遺品整理業者の許可・見積書・追加料金の確認表で、保管ITEMを誤って廃棄しない作業範囲と、実際の運搬会社を確認します。

家の近くの保管先が最安とも限りません。最終受取先が遠方なら、実家から近い倉庫へ入れた後で再び長距離配送が発生します。実家からの搬出だけでなく、最終行先までの二重運搬を比べてください。

「トランクルーム」は名称ではなく契約で見分ける

関東運輸局の倉庫業Q&A(新しいタブで開きます)は、倉庫業者が物品を預かるトランクルームと、単に収納スペースを貸すサービスの違いを説明しています。消費者安全調査委員会の資料(新しいタブで開きます)でも、寄託型とスペースの賃貸借型が区別されています。倉庫業の登録制度は、国土交通省の倉庫業法関連資料(新しいタブで開きます)e-Govの倉庫業法(新しいタブで開きます)で確認できます。

名称や外観だけでは、どちらか判断できません。申込み画面、約款、重要事項説明、見積書で実際の契約を確認します。

表:確認、寄託・保管型で確認すること、収納スペース賃貸型で確認すること
確認寄託・保管型で確認すること収納スペース賃貸型で確認すること
誰が管理するか事業者が受け取り保管する範囲利用者が自ら収納・管理する範囲
責任の開始・終了受取り、入庫、出庫、返還のどこか共用部、個室、搬入出中の責任分担
出入り立会い、予約、営業時間、出庫依頼利用可能時間、本人確認、代理人、鍵
補償・保険寄託価額、対象事故、上限、免責事業者責任、利用者保険、盗難・水害等
未引取・滞納催告、返還、料金、売却・処分等の条項利用停止、鍵交換、搬出・処分等の条項

国土交通省の標準トランクルームサービス約款(新しいタブで開きます)には、品名・数量・梱包・寄託価額、引受拒絶、料金、保険、返還、未引取品等のモデル条項があります。しかし、標準約款の期間、自動更新、補償、通知期限等が、すべてのサービスへ同じように適用されるわけではありません。 トランクルームサービス重要事項説明書の様式例(新しいタブで開きます)も確認項目の参考になりますが、全サービス共通の交付書面とは限りません。契約する会社の現行約款、料金表、特約を優先します。

倉庫業の登録と、個々の施設の「認定トランクルーム」も別です。認定トランクルームは倉庫業登録とは別の任意制度で、施設ごと・性能区分ごとに認定されます。神戸運輸監理部の案内(新しいタブで開きます)にある定温、定湿、防じん、防虫、防磁等は、認定された施設の性能区分を確認する項目です。認定の有無やマークだけで、すべての性能、全損害の補償、特定品目への適合を断定しません。

書類・写真・衣類・家電・美術品を同じ場所へ入れない

保管先のFITは、品目ごとに確認します。

契約書・権利関係書類・税務資料

原本の必要性、個人情報、権限者、必要になる日、取り出すまでの日数を確認します。保管箱の奥に入れず、索引と複製の保管先を分けます。現金、通帳、印鑑、鍵、身分証、遺言書、権利関係の重要原本を一般の箱へまとめて預けることは避け、適切な保管先を権限者・専門家と確認してください。

売却に使う契約書・領収書・登記・境界資料は、相続した家の売却書類一覧と照合すると、必要日から逆算できます。

写真・アルバム・書籍

デジタル複製と原物を分け、優先順位を付けます。国立国会図書館の温湿度管理(新しいタブで開きます)は、紙資料について高温・高湿や大きな温湿度変動を避け、資料の特性に応じた安定した環境で管理する重要性を説明しています。これは一般施設の保証値ではありません。「空調あり」という表示だけで決めず、温湿度の範囲、測定、変動、結露、水害、カビの免責を確認します。

衣類・着物・布製品

汚れ、湿気、害虫を持ち込まないよう、素材や取扱表示に沿って清潔・乾燥状態を確認し、状態写真を残します。密閉すれば必ず安全とも、屋内なら必ずカビないとも言えません。防虫剤等も素材と施設規約を確認します。

家具・家電

家具は寸法、分解の可否、搬入口、階段、床荷重、湿気、木部や革の状態を確認します。家電は食品・水分を残さず、清掃・乾燥、水抜き、電池等をメーカーの取扱説明書とサービス規約で確認します。保管後の通電、再設置、故障まで保管会社が保証するとは限りません。

美術品・楽器・高価品

所有権、状態、評価額、取扱者、環境、保険、補償上限を確認します。一般の収納サービスで条件がそろわない場合は、専門保管へ分けます。「保険付き」「防犯カメラあり」だけでは、盗難、落下、温湿度変化、地震、水害等の補償を判断できません。

危険物・腐敗物・中身不明品

薬品、農薬、燃料、ガス容器、火薬類、腐敗物、液体、電池等は、種類・状態・数量と受付条件を確認しないまま通常便や一般保管へ混ぜません。開封・混合・無断配送をせず、空き家所在地の自治体、販売店、メーカー、専門業者へ品名と状態を伝えて確認します。禁止品はサービスごとに異なるため、一般的な一覧より実際の約款・受付条件を優先します。

保管場所は環境・災害・防犯・出入りで選ぶ

確認するのは広告文ではなく、荷物に必要な条件と施設の事実です。

表:項目、確認する事実
項目確認する事実
温湿度対応設備、契約上の範囲、保証か目標か、測定場所、記録、停電時対応
雨水・浸水建物・コンテナの位置、階、床からの高さ、排水、過去状況、免責
災害洪水、内水、土砂災害、高潮、津波等の所在地リスク、避難・事故連絡
防犯共用入口、個別錠、入退室履歴、警報、カメラ範囲、本人・代理人確認
害虫・カビ清掃、防虫、換気、持込制限、発見時対応、免責
搬入安全車両、駐車、通路、エレベーター、階段、照明、重量物、手すり
アクセス24時間か予約制か、営業時間、緊急時、部分出庫、所要日数

ハザードマップポータルサイト(新しいタブで開きます)では、施設周辺の洪水、内水、土砂災害、高潮、津波等を住所から確認できます。情報の収録範囲や更新時点に注意し、物件所在地の自治体ハザードマップ、実際の階、搬入口、契約の免責も併せて見ます。

屋外コンテナ、特に2階へ移動式階段等で搬入する施設では、荷物で両手がふさがる状況、階段の固定、手すり、足元、雨天、重量物の運搬方法を確認します。安くても安全に搬入出できなければ候補から外します。

月額ではなく「出口までの総額」を計算する

一時保管の比較総額は次の式で出します。

出口総額 = 初期・事務・鍵・保証等 + 梱包・集荷・搬入 + 月額等 × 実際の課金期間 + 途中取出し + 保険・オプション + 最終配送・搬出 + 解約・原状回復・権限確認済みの処分 + 家族の交通費

キャンペーン値引きは、最低利用期間、解約条件、適用月、対象サイズを確認してから反映します。月途中の日割り、更新単位、値上げ条項も確認してください。

表:費目、親族配送、宅配型、屋内・屋外収納、寄託型、根拠DOC
費目親族配送宅配型屋内・屋外収納寄託型根拠DOC
梱包・資材
往路配送・搬入
初期・事務・鍵・保証
1か月保管
3か月保管
6か月保管
12か月保管
途中取出し__回
保険・オプション
最終配送・搬出
解約・返却・原状回復
予定より1更新単位延長
出口総額

保管期間を1・3・6・12か月で試算し、「予定より一つの更新単位だけ延びた場合」も見ます。終了地点は倉庫を空にした日ではなく、全ITEMが最終受取人へ届くか、権限確認済みの売却・処分を終えた日です。

売却予定なら、保管費を売却手取りへ二重計上しないようにします。不動産売却の手取り計算表へは、採用した保管・配送案の実額と支払日だけを転記してください。

契約前に確認する19項目

見積書、約款、料金表、重要事項説明、回答メールを同じ日付で保存します。口頭回答だけなら「未確認」のままです。

  1. 契約会社と、実際に保管・運送する会社
  2. 寄託、収納スペース賃貸、運送と保管の複合等の契約形態
  3. 寄託・保管型では、倉庫業登録の要否、登録事業者、実際の保管施設・委託先
  4. 認定トランクルームの表示がある場合は、認定施設名、認定番号、認定された性能区分
  5. 対象ITEM、数量、外寸、重量、状態、寄託価額・申告価額
  6. 禁止品、要申告品、梱包条件
  7. 温湿度、防水、防虫、防犯、災害時対応
  8. 責任が始まる時点と終わる時点
  9. 対象事故、補償上限、評価方法、免責額、免責事由
  10. 入出庫・集配送中の補償と、事故通知・請求方法
  11. 初期費用、月額、課金単位、日割り、最低利用期間
  12. 搬入、荷役、階段、距離、駐車、箱超過等の追加条件
  13. 出入り可能時間、予約、立会い、本人・代理人確認
  14. 部分取出しの単位、料金、締切、配送日数
  15. 自動更新、更新単位、値上げ、キャンペーン条件
  16. 解約予告、最終請求、鍵返却、原状回復、出庫期限
  17. 住所・連絡先変更と緊急連絡先の届出方法
  18. 滞納時の利用停止、返還、料金、催告、移動・売却・処分の条項
  19. 最終返却先、受取人、受取不能時の費用と扱い

標準約款に書かれた保管期間や通知期限をそのまま写すのではなく、契約するサービスの現行文書で埋めます。不明なまま契約しない項目と、利用中に変わり得る項目を分けてください。

集荷・運送・保管・返送の責任を分ける

宅配型や引越し会社の一時預かりでは、次の三期間で担当会社と責任が切り替わる場合があります。

  1. 実家から集荷し、保管場所へ運ぶ
  2. 保管場所で預かる
  3. 保管場所から本人・親族へ返送する
表:期間、会社・担当、適用文書、責任開始・終了、ITEM数、状態写真・受領
期間会社・担当適用文書責任開始・終了ITEM数状態写真・受領
集荷・往路
入庫・保管
出庫・復路
最終受領

標準宅配便運送約款(新しいタブで開きます)標準引越運送約款(新しいタブで開きます)は比較項目を理解する資料になりますが、実際の事業者が採用する現行約款と個別契約を確認します。

国民生活センターも引越しサービスのトラブルに関する案内(新しいタブで開きます)で、運送前後の状態確認や、破損等を速やかに申し出ることを案内しています。集荷前、入庫時、出庫時、受領時に同じITEM-IDで撮影し、差異を見つけたら実契約の期限を待たず書面で連絡します。

CASE・ITEM・ROUTE・EVTの管理票を1枚作る

前段の区域・品目表と管理情報を再利用し、新しく増やすのは受渡し・棚卸しを記録するEVTです。

表:ID、何を記録するか、完了の判定
ID何を記録するか完了の判定
CASE-ID・版家を空にする期限、責任者、予算上限、次回判断日、状態全ITEMと全契約が終端へ到達
ITEM-ID・版所有者、内容・数量、現在地、KEEP、選択、出口返却・親族移管・売却・譲渡・適正処分済み
AUTH-IDITEMと、移動・保管・配送・売却・処分ごとの権限今回の行為と同じITEM版への承認あり
ROUTE-ID・版契約形態、会社、環境、補償、全費用、開始・終了、出口最終出庫・請求・鍵・アクセスまで終了
EVT-ID・版集荷、入庫、棚卸し、出庫、受領の予定と実績数量・状態・受領を照合し差異なし
DOC-ID・版契約、約款、料金表、写真、受領票、請求、承認発行者・確認日・証明対象が分かる
PAY-ID・版初期、運送、月額、取出し、解約、返却、家族精算最終請求と家族負担まで照合
Q-ID未回答、回答済み・要反映、完了、取下げ未完了0件
STOP-ID止める行為、対象、担当、期限、解除条件有効0件または安全保留へ引継ぎ

ITEMの所有者や数量を各表へ文章で複製せず、ITEM-IDと版で参照します。契約本文はDOC、比較に採用した条件はROUTE、実際の物理移動はEVTが持ちます。

状態は次の語彙で更新する

表:対象、状態の順序と分岐
対象状態の順序と分岐
CASE権限確認中 → ITEM化中 → ROUTE比較中 → 契約済み → 入庫照合中 → 保管中 → 出口判断中 → 搬出照合中 → 完了。分岐は安全保留/中止
ITEM判断未判定/一時保管/親族移管/処分/売却引継ぎ/専門対応/保留
ITEM所在現地 → 梱包済み → 搬出中 → 入庫照合中 → 保管中 → 搬出照合中。中間は売却手続中、終端は返却済み/親族移管済み/売却済み/譲渡済み/適正処分済み
AUTH未確認 → 確認中 → 承認済み。分岐は拒否/処分不可/失効
ROUTE候補 → 条件照会中 → 比較可能 → 選定 → 契約済み → 利用中 → 終了。分岐は不採用/中止
EVT予定 → 実施・照合待ち → 完了。差異時は差異あり、実施しない場合は中止
Q未回答 → 回答済み・要反映 → 完了。分岐は取下げ
STOP有効 → 解除済み・再開。分岐は安全保留へ引継ぎ/取下げ・中止
PAY未確認 → 合意済み → 支払済み → 家族精算済み。分岐は精算不要/引継ぎ・期限記録

売却先へ査定を依頼した、買取候補へ渡した、売却サイトへ掲載した、という段階は「売却手続中」です。所有権と受渡し、代金、保管・返送責任が確定するまでは売却済みにしません。

EVTの最小項目

表:EVT-ID・版、種類・状態、ROUTE-ID・版、ITEM-ID・版、予定/実績日時、出発地・管理者→到着地・管理者、予定数/実数、前後状態、DOC、差異Q・STOP
EVT-ID・版種類・状態ROUTE-ID・版ITEM-ID・版予定/実績日時出発地・管理者→到着地・管理者予定数/実数前後状態DOC差異Q・STOP
EVT-01 v1集荷・予定ROUTE-__ v1ITEM-__ v1DOC-__
EVT-02 v1入庫・照合待ちROUTE-__ v1ITEM-__ v1DOC-__
EVT-03 v1期限レビュー・予定ROUTE-__ v1ITEM-__ v1DOC-__
EVT-04 v1出庫・受領・予定ROUTE-__ v1ITEM-__ v1DOC-__

集荷された時点、倉庫へ配送されたという通知が来た時点、写真を家族へ送った時点では完了ではありません。予定ITEM数と実数、前後の状態、現在地、受領資料を照合し、差異Qと関連STOPが0になって初めて入庫完了です。

保管期限と次回判断日で無期限化を防ぐ

最終処分まで決められない荷物でも、次の四つがあれば期限付き保管として管理できます。

  • 次回判断日
  • 判断する人
  • その日までの累計予算上限
  • 返却・継続・売却・処分の選択肢

カレンダーには「契約満了日」だけでなく、解約予告期限より前の家族判断日を登録します。例えば解約通知が満了日の一定期間前に必要なら、その前に家族会議、棚卸し、出庫見積りを終える日を置きます。必要日数は実契約で確認してください。

延長は案件の完了ではありません。古いROUTEを上書きせず、変更後の料金、規約、ITEMの状態と適合、権限、累計支払、次回判断日を確認してROUTEの新しい版を作ります。延長したCASEは「保管中」へ戻ります。

棚卸しで確認すること

  • 全ITEMの所在、数量、状態
  • 追加・取出し・移動の履歴
  • 契約条件、料金、連絡先、代理人の変更
  • 累計PAYと、次回更新までの出口総額
  • 温湿度、漏水、カビ、害虫、防犯等の変化
  • 最終受取先と次回判断日

差異を見つけたら旧記録を消さず、QまたはSTOPを作り、担当、期限、解除に必要なDOCを記録します。

架空例:実家の12箱と家具3点を三つの行先へ分ける

次は判断方法を示す架空例で、金額や期間の相場ではありません。

前提

  • 実家の引渡しまで6週間
  • 相続人は2人
  • 荷物は段ボール12箱と家具3点
  • 一人が現地責任者、もう一人が費用と処分の確認者

仕分け

表:ITEM、内容、4ゲートの結果、ルート
ITEM内容4ゲートの結果ルート
A:書類2箱相当売買契約書、領収書、税務資料、重要原本AUTH済み、KEEPあり、一般箱保管は取出し期限に不適合権限者へ手渡し。複製と原本を分ける
B:写真・衣類6箱家族の判断保留保管適性を確認、90日後に再判断、累計上限あり条件を満たす期限付き保管
C:親族が使う4箱食器・小物受取人・置き場所・受領日が確定親族宅へ直接配送
D:家具3点使う人なし処分権限の一部が未回答移動・処分STOP。合意後に売却・適正処分を比較

Bの6箱は、同じ利用期間、取出し回数、最終受取先で、宅配型、屋内収納、寄託型を比較します。月額が低い案でも、初期費用と最終返送費を加えると別案より高くなる可能性があります。逆に親族配送は金額が低くても、置き場所と受入同意がなければ採用できません。

集荷時の予定6箱に対して入庫記録が5箱なら、CASEは保管中へ進めません。EVTへ差異を記録し、集荷票、倉庫の受領、写真を照合します。6箱すべてを確認できたら入庫完了とします。

90日目には、返却、親族移管、売却、適正処分、条件を再確認した延長のいずれかをITEMごとに決めます。家具3点も権限確認後に選んだ経路を完了させ、最終請求、鍵・アクセス権、契約終了を確認して初めてCASE完了です。

完了・安全保留・中止の条件

CASEを完了にするには、次のすべてを満たします。

  • 全ITEMが返却済み、親族移管済み、売却済み、譲渡済み、または適正処分済み
  • 採用した全ROUTEが終了
  • 集荷、入庫、出庫、受領の全EVTを数量・状態で照合
  • 未完了Qが0件
  • 有効STOPが0件
  • 最終請求と家族精算が完了または不要
  • 鍵、カード、アカウント、代理人アクセスを終了
  • 契約終了と最終連絡先をDOCで確認

一つでも保管中、売却相談中、買取査定中なら完了ではありません。安全上または権限上の理由で進めないときは、無理に処分せず「安全保留」として、ITEMの現在地、管理者、契約費用、非払いリスク、次回確認日、未完了Q・STOP、引継先を残します。

中止する場合も、予約を取り消しただけでは終わりません。キャンセル料、返送、鍵、個人情報、申込アカウント、預けた書類や荷物が残っていないことを確認します。

よくある質問

実家の荷物は1か月だけ預けられますか?

サービスごとに最低利用期間、課金単位、解約予告、自動更新が異なります。1か月利用できるかだけでなく、初期費用、搬入、取出し、返送、解約を含む1か月の出口総額と、必要日に出せるかを確認してください。

一時保管費用の全国相場はいくらですか?

全国一律には示せません。荷物量、地域、契約形態、屋内・屋外、温湿度等の性能、搬入経路、利用期間、取出し、保険、最終配送で変わります。古い行政資料や一社の月額を全国相場にせず、本記事の出口総額表へ実際の見積りを入れて比べてください。

トランクルームとレンタル収納スペースは同じですか?

同じ名称で呼ばれていても契約が異なる場合があります。倉庫業者が物品を預かる寄託・保管型と、利用者が場所を借りて自ら管理する収納スペース賃貸型を、約款と重要事項説明で見分けます。

認定トランクルームなら、どんな荷物も安全ですか?

断定できません。認定は施設ごとで、定温、定湿、防じん、防虫、防磁等の認定性能も確認が必要です。荷物との適合、補償上限、免責、搬入出時の責任、災害リスクは別に確認します。

空調完備なら写真や衣類にカビは生えませんか?

断定できません。「空調」「換気」という表示だけでは、温湿度の範囲、測定、変動、停電時、結露・水害・虫害の扱いが分かりません。実際の設備・契約・免責と、品目の状態・包装を確認します。

保険付きなら破損や盗難は全額補償されますか?

限りません。対象事故、寄託価額・時価等の評価方法、1品・1箱・1契約の上限、免責額、カビ・結露・虫害・水害・地震・盗難の扱い、運送中の補償、通知方法を確認します。

通帳、権利証、現金、貴金属も一緒に預けられますか?

一般の荷物へ混ぜません。受付禁止または補償対象外の場合があり、必要日に取り出せないリスクもあります。所有者・権限者を確認し、重要原本、現金、印鑑、鍵、貴重品に適した別の管理方法を選びます。

屋外コンテナへ写真、着物、家電を入れてもよいですか?

一律には判断できません。温湿度、結露、浸水、虫害、素材、メーカーの保管条件、施設の規約と補償を確認します。不明または不適合なら、別環境や専門保管へ分けます。

宅配型で大型家具も預けられますか?

サービスごとに箱の外寸・重量、大型品の受付、集荷地域、搬出条件が異なります。箱型サービスの料金を家具へ当てはめず、大型家財配送や引越し預かりも含めて見積りを取ります。

親族宅へ送る方が一時保管より安いですか?

金額だけなら低く見える場合がありますが、往復配送、搬入、置き場所、家族の管理、破損、返却、所有権の認識を含めて比較します。受入同意と期限がない親族宅を無料倉庫にしません。

複数の相続人で鍵やアカウントを共有できますか?

契約者、登録代理人、本人確認、鍵・アカウント共有の規約によります。家族だから自動的に出庫できるとは限りません。誰が契約・支払・取出し・延長・解約を承認できるかを分けて登録します。

一時保管なら相続放棄に影響しませんか?

一律には言えません。保管の目的、必要性、方法、費用、管理行為の範囲、売却・廃棄の有無等で評価が変わり得ます。相続放棄・限定承認を検討中なら、移動・契約・処分前に弁護士等へ個別確認してください。

荷物を預けたまま実家を売却できますか?

家の売買と保管契約を分ければ可能な場合があります。ただし、引渡しまでに家から出す物、買主へ残す物、最終受取先、保管費の負担者を確定します。売却後も保管契約が自動で終わるわけではありません。

滞納すると荷物はすぐ処分されますか?

「すぐ処分される」「絶対に処分されない」のどちらも一律には言えません。標準約款には催告・予告等を経た売却等のモデル条項がありますが、実契約を確認してください。

約款に記載があっても、解約料や滞納品の処分が常にそのまま有効とは限りません。消費者契約法9条(新しいタブで開きます)上、解除に伴う違約金等のうち、同種の契約の解除に伴い事業者に生ずべき平均的な損害を超える部分が無効となる場合があります。国民生活センターのトランクルーム解約料FAQ(新しいタブで開きます)も参照し、算定根拠、催告・予告、荷物明細、通知履歴を保存してください。即時の開錠・搬出・売却・廃棄を告げられた場合や支払困難・紛争がある場合は、通知を放置せず消費者ホットライン188(新しいタブで開きます)や弁護士へ相談します。

再判断日を過ぎても家族で決められない場合は?

惰性で自動更新せず、累計費用、品目の状態、権限、規約、返却先を再確認します。延長するなら新しい期間、予算上限、担当、次回判断日を決め、ROUTEの新しい版として記録します。

今日決める8項目

  1. 実家を空にする日、売却・退去・解体日、責任者を記録する
  2. 荷物を所有者・行先・期限が同じITEM単位へ分け、写真を撮る
  3. 各ITEMのAUTH・KEEP・FIT・EXITを埋める
  4. 権限不明、重要物、危険物、水濡れ・カビへSTOPを作る
  5. 親族配送・保管・売却・適正処分を同じ出口条件で比べる
  6. 実際の約款、全費用、自動更新、解約、補償、禁止品をDOC保存する
  7. 集荷・入庫EVTで照合する数量、状態、写真、受領資料と担当者を決める
  8. 解約予告前の再判断日を登録し、返却・移管・売却・処分の完了条件を決める

保管場所を契約することは、片付けの終了ではありません。荷物ごとに出口と責任者を持たせ、最後の受領、精算、契約終了まで追える状態にすれば、「とりあえず倉庫」が家族の次の問題になるのを防げます。

参照した公的情報

国土交通省「倉庫業法関連資料」参照日 2026-08-25e-Gov法令検索「倉庫業法」参照日 2026-08-25国土交通省「標準トランクルームサービス約款」参照日 2026-08-25国土交通省「トランクルームサービス重要事項説明書」参照日 2026-08-25関東運輸局「倉庫業に関するQ&A」参照日 2026-08-25神戸運輸監理部「認定トランクルーム」参照日 2026-08-25消費者安全調査委員会「レンタルボックスに係る消費者事故等」参照日 2026-08-25国土地理院・国土交通省「ハザードマップポータルサイト」参照日 2026-08-25国立国会図書館「温湿度管理」参照日 2026-08-25国土交通省「標準宅配便運送約款」参照日 2026-08-25国土交通省「標準引越運送約款」参照日 2026-08-25国民生活センター「引越しサービスをめぐる消費者トラブル」参照日 2026-08-25e-Gov法令検索「消費者契約法」第9条参照日 2026-08-25国民生活センター「トランクルームの解約料」参照日 2026-08-25消費者庁「消費者ホットライン188」参照日 2026-08-25e-Gov法令検索「民法」第921条参照日 2026-08-25裁判所「相続の放棄の申述」参照日 2026-08-25