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相続登記の義務化はいつから?空家法・成年後見まで住まいと相続の法改正年表

相続登記の申請は2024年4月1日から義務になり、それより前の相続も対象です。住所・氏名の変更登記は2026年4月1日から義務になりました。空家法は2023年12月13日と2026年9月3日に改正が施行されています。成年後見の見直しは2026年6月に公布され、施行日は政令で定める日です。

まだしないこと

公布日を、新しい制度を使える日と取り違えないでください。成年後見の新しい制度は、法務省などの案内で施行日を確かめてから検討してください。

まずすべきこと
  1. 登記事項証明書で、名義人とその住所・氏名を確かめる
  2. 相続と不動産の取得を知った日と、名義人の住所が変わった日を書き出す
  3. 年表で自分に関係する行を選び、詳しい記事を開く

このページで決めること2023〜2026年の住まいと相続の法改正について、施行日・期限・関係する人を一覧で確かめ、詳しい記事や相談先へ進めます。

家や書類、鍵、家族の絵が並ぶ年表の帯と、食卓で予定を確かめる夫婦
公開日 2026年10月7日法令・制度確認日 2026年10月7日執筆・編集 住まいのよりみち編集部読了目安 19分
この記事の目次を開く(9項目)

親の家を相続すると、相続登記の義務化はいつからか、空家法は何が変わったかなど、法改正の話をいくつも耳にします。ただ、法律は公布された日にすべてが始まるわけではなく、制度ごとに開始日も期限も違います。そこで、住まいと相続に関わる近年の改正を、古い順に表にまとめました。自分に関係する行から、詳しい記事へ進めます。

住まいと相続の法改正、いつから何が変わった?

年表には、4種類の日付が出てきます。どの種類の日付かによって、自分がすることが変わるからです。

  • 公布:成立した法律が、国民に知らされた日
  • 施行:法律のルールが効き始める日
  • 適用開始:税の特例などで、新しい決まりの対象になり始める日
  • 期限:手続きを済ませる締め切りの日

公布の日に、新しい制度が使えるようになるとは限りません。たとえば成年後見の見直しは2026年に公布されましたが、施行日は公布から2年6か月以内に政令で定める日です(出典:参議院 議案審議情報。参照資料の一覧へ移ります)。

すでに始まった改正と、公布された改正

2023年4月から2026年9月までの改正を、日付の古い順に並べました。日付は、国や自治体の公的な資料で確かめたものです。

表:年月日、変わったこと、関係する人、詳しい記事
年月日変わったこと関係する人詳しい記事
2023年(令和5年)4月1日 施行民法の見直し。越境した枝の切り取り、共有不動産の管理、財産管理制度、遺産分割のルールが変わった(出典:国土交通省 参照条文。参照資料の一覧へ移ります)隣の木の枝に困っている人、共有不動産を持つ人、遺産分割が済んでいない人空き家の草刈り・庭木の記事
2023年4月27日 開始相続土地国庫帰属制度が始まった。相続した土地は、要件を満たして承認を受け、負担金を納めれば国に引き取ってもらえる(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)相続した土地を手放したい人(制度が始まる前の相続も対象)国庫帰属と売却の比較の記事、国庫帰属の件数の記事
2023年12月13日 施行改正空家法の施行。管理不全空家等、空家等活用促進区域、空家等管理活用支援法人の仕組みができた(出典:国土交通省 令和5年改正。参照資料の一覧へ移ります)空き家を持つ人管理不全空き家の記事
2024年(令和6年)1月1日 適用開始相続空き家の3,000万円特例の見直し。この日以後の譲渡から、家と敷地などを取得した相続人が3人以上なら上限2,000万円。売った後の取り壊しなども、要件を満たせば対象に(出典:国税庁 No.3306。参照資料の一覧へ移ります)相続した空き家を売る人相続空き家の3,000万円控除の記事
2024年3月1日 開始戸籍証明書の広域交付が始まった。本籍地ではない市区町村の窓口でも、戸籍を請求できる(出典:横浜市。参照資料の一覧へ移ります)相続登記の書類を集める人垂水市の広域交付の案内(新しいタブで開きます)
2024年4月1日 施行相続登記の申請が義務になった(出典:能代市。参照資料の一覧へ移ります)。相続人申告登記も同じ日に始まった(出典:日光市。参照資料の一覧へ移ります)相続で土地・建物を取得した人(義務化前の相続も対象)相続登記の期限の記事、相続人申告登記の記事
2026年(令和8年)2月2日 施行所有不動産記録証明制度が始まった。ある人が名義人の不動産を、一覧にして証明してもらえる(出典:北九州市。参照資料の一覧へ移ります)親の不動産を探している相続人所有不動産記録証明書の記事
2026年4月1日 施行住所・氏名の変更登記が義務になった。変更の日から2年以内に申請する(出典:三鷹市。参照資料の一覧へ移ります)不動産の名義人で、引っ越しや結婚をした人住所変更登記の記事、スマート変更登記の記事
2026年6月24日 公布成年後見と遺言の制度を見直す民法等の改正法が公布(6月17日成立)。施行日は政令で定める日で、具体的な日は確認できていない(出典:参議院 議案審議情報。参照資料の一覧へ移ります)親の財産管理を考えている家族、遺言を書こうとしている人成年後見人に家族はなれるかの記事
2026年9月3日 施行空家法の一部改正(第16次一括法)。空家等管理活用支援法人に指定できる法人の範囲が広がった(出典:国土交通省 空家法関連情報。参照資料の一覧へ移ります)空き家の相談先を探している所有者国土交通省の支援法人の手引き(新しいタブで開きます)

これからの期限と、施行日を政令で定める改正

2027年以後の期限と、施行日を政令で定める改正です。表の最後の2行の「未定」は、具体的な施行日を確認できていないという意味です。法律が定める期間の上限は分かっています。政令がまだ出ていないと言い切るものではありません。

表:年月日、変わったこと、関係する人、詳しい記事
年月日変わったこと関係する人詳しい記事
2027年(令和9年)3月31日 期限2024年4月1日より前に取得を知っていた相続不動産の、相続登記の期限。知ったのが2024年4月1日以後なら、その日から3年以内(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)義務化前に相続し、まだ登記していない人相続登記の期限の記事
2027年12月31日 期限相続空き家の3,000万円特例を使える譲渡の期限。相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る要件も別にある(出典:国土交通省 空き家特例。参照資料の一覧へ移ります)相続した空き家の売却を考えている人相続空き家の3,000万円控除の記事
2028年(令和10年)3月31日 期限2026年4月1日より前に住所・氏名が変わり、変更登記をしていない分の期限(出典:三鷹市。参照資料の一覧へ移ります)登記の住所・氏名を変えていない名義人住所変更登記の記事
未定(公布から1年以内・3年以内に政令で定める日)遺言の見直し。押印の要件をなくす変更などは1年以内、保管証書遺言の創設などは3年以内に施行(出典:成立法律 第45号。参照資料の一覧へ移ります)遺言を書こうとしている人日本法令索引の改正法の情報(新しいタブで開きます)
未定(公布から2年6か月以内に政令で定める日)成年後見の見直し。後見と保佐を補助にまとめ、必要な範囲で使える仕組みに改める(出典:参議院 議案審議情報。参照資料の一覧へ移ります)親の財産管理を考えている家族成年後見人に家族はなれるかの記事

この記事の内容は一般的な情報です。自分が対象になるか、いつまでに何をするかは、個別の事情で変わります。登記は法務局か司法書士、税の特例は税務署か税理士、空き家の扱いは所在地の市区町村に確認してください。

相続登記の義務化はいつから?過去の相続も対象

相続登記(亡くなった方から相続人へ、不動産の名義を移す登記)の申請は、2024年4月1日から義務になりました(出典:日光市。参照資料の一覧へ移ります)。相続で土地や建物を取得した人が対象です。

期限は、亡くなった日から一律に数えるわけではありません。自分が相続人になったことと、その不動産を取得したことを知った日から3年以内です(出典:能代市。参照資料の一覧へ移ります)。

義務化より前の相続も、対象に含まれます。2024年4月1日より前に取得を知っていた不動産は、2027年3月31日までに申請します。知ったのが2024年4月1日以後なら、その日から3年以内です(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)。

遺産分割(相続人どうしで、誰が何を受け継ぐかを決めること)で不動産を取得したときは、もう1つ期限があります。分割が成立した日から3年以内に、その内容に合わせた登記を申請します(出典:えびの市。参照資料の一覧へ移ります)。

自分の期限がいつかは、相続を知った時期と遺産分割の状況で変わります。数え方は相続登記の期限の記事にまとめました。手続きで迷ったら、不動産の所在地を受け持つ法務局か、司法書士に相談できます。

分割が決まらないときは相続人申告登記

遺産分割がまとまらないときのために、相続人申告登記という手続きも2024年4月1日に始まりました。自分が相続人であることなどを、法務局に申し出る手続きです。期限内に申し出れば、3年以内に登記するという基本の義務を果たしたことになります。相続人が何人いても、1人で申し出られます(出典:日光市。参照資料の一覧へ移ります)。

ただし、申し出ても名義は移りません。売るときは、別に相続登記が必要です。遺産分割が成立した後の登記の義務も、この申出では果たせません(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)。2つの手続きの違いは、相続人申告登記と相続登記の違いの記事で比べています。

戸籍の広域交付で、書類集めが変わった

相続登記に使う戸籍の集め方も、2024年3月1日から変わりました。本籍地ではない市区町村の窓口でも、戸籍や除籍の謄本を請求できる「広域交付」です(出典:横浜市。参照資料の一覧へ移ります)。

ただし、請求できるのは本人、配偶者、直系の親族に限られます。代理人による請求や、郵送での請求はできません(出典:垂水市。参照資料の一覧へ移ります)。

住所変更登記の義務化と、所有不動産記録証明制度はいつから?

相続登記の義務化に続いて始まったのが、親の不動産を探す手段と、名義人の住所・氏名を最新にしておく義務です。

所有不動産記録証明制度(2026年2月2日)

所有不動産記録証明制度は、2026年2月2日に始まりました(出典:北九州市。参照資料の一覧へ移ります)。ある人が所有者として登記されている不動産を、法務局が一覧にして証明する仕組みです。親の不動産のうち、相続登記が必要なものを探す手がかりになります。

ただし、この証明書だけで、親の不動産がすべて分かるとは限りません。検索の時点で登記に反映されていない不動産(審査中の登記申請があるときなど)は、含まれません(出典:法務省 所有不動産記録証明制度。参照資料の一覧へ移ります)。請求のしかたや、ほかの資料との見比べ方は、所有不動産記録証明書の記事で説明しています。

住所・氏名の変更登記の義務化(2026年4月1日)

2026年4月1日からは、住所や氏名が変わったときの変更登記も義務になりました。不動産の名義人は、変更の日から2年以内に申請します(出典:日光市。参照資料の一覧へ移ります)。相続登記で自分が名義人になったあとに引っ越した場合も、この義務の対象です。

義務化より前の変更も対象で、その分の期限は2028年3月31日です(出典:いわき市。参照資料の一覧へ移ります)。正当な理由なく申請しないと、5万円以下の過料の対象になります(出典:三鷹市。参照資料の一覧へ移ります)。相続登記とは、期限も過料の上限も違います。取り違えやすい点を並べました。

表:項目、相続登記、住所・氏名の変更登記
項目相続登記住所・氏名の変更登記
義務の始まり2024年4月1日2026年4月1日
基本の期限相続と取得を知った日から3年以内変更の日から2年以内
義務化前の分の期限2027年3月31日(2024年4月1日以後に取得を知った場合は、その日から3年以内)2028年3月31日
過料の上限10万円以下5万円以下

事前の手続きで済む「スマート変更登記」

事前に必要な手続きをしておくと、法務局が職権で住所などの変更登記をするサービスもあります。「スマート変更登記」と呼ばれ、事前の手続きは無料と案内されています(出典:三鷹市。参照資料の一覧へ移ります)。

住民票を移しただけで、この手続きが済むわけではありません。事前の手続きには、登記の申請とは別に、検索用情報の申出があります(出典:法務省 検索用情報の申出。参照資料の一覧へ移ります)。使い方はスマート変更登記の記事で、期限と売却前の確認は住所変更登記の記事で確かめられます。

2023年4月に始まった民法の見直しと、国庫帰属制度

2021年(令和3年)4月28日に、2つの法律が公布されました。民法等の改正法(令和3年法律第24号)と、相続土地国庫帰属法(同第25号)です(出典:日光市。参照資料の一覧へ移ります)。2つの法律で決まった制度は、それぞれ別の日に始まっています。2023年に始まったのは、次の2つです。

越境した枝・共有・財産管理のルール(2023年4月1日)

2023年4月1日には、民法のうち、隣の土地との関係(相隣関係)、共有、財産管理、遺産分割のルールが見直されました(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)。共有不動産(何人かで持ち分を持つ不動産)のルールも変わりました。

形や使い道を大きく変えない変更なら、原則として持分の価格の過半数で決められます(出典:国土交通省 参照条文。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、使用中の共有者に特別の影響があるときは、その人の承諾も必要です。所在が分からない共有者がいるときに、裁判所を通じて進める仕組みもできています。

越境した枝は、どんな場合でも切れるようになったわけではありません。切れるのは、木の持ち主に切るよう求めても、相当の期間内に切らないときなどです(出典:みよし市。参照資料の一覧へ移ります)。木の持ち主やその所在が分からないときと、急迫の事情があるときも切れます。

財産管理制度は、裁判所が不動産ごとに管理人を選ぶ仕組みです。所有者が分からない土地・建物や、管理が不適切で他人の権利が侵害されるおそれがある土地・建物が対象になります(出典:北九州市。参照資料の一覧へ移ります)。空家法による市区町村の指導や勧告とは、別の制度です。

空き家の枝や草への対応は、空き家の草刈り・庭木の記事で説明しています。隣の人との話し合いがまとまらないときは、弁護士に相談してください。

相続土地国庫帰属制度(2023年4月27日)

相続土地国庫帰属制度は、2023年4月27日に始まりました(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)。相続などで取得した土地を、一定の要件のもとで国に引き取ってもらう制度です。制度が始まる前に相続した土地も、対象になります。

ただし、申請しただけでは手放せません。審査で承認を受けて負担金を納め、はじめて国の土地になります。建物がある土地や、境界がはっきりしない土地などは対象外です。

共有の土地は、相続などで持分を取得した人を含め、共有者全員で申請します。相続など以外の理由で持分を得た共有者も、一緒に申請します。

条件と費用、売却との比べ方は国庫帰属と売却の比較の記事で、申請や承認の件数は国庫帰属の件数の記事で見られます。申請と相談の窓口は、法務局です。

詳しく:遺産分割の「10年」のルール

詳しい説明を開く

2023年4月1日の見直しには、遺産分割の時期に関わるルールもあります。相続開始から10年を過ぎた遺産分割では、原則として、生前の贈与などを考えて調整した取り分(具体的相続分)を考えません。法律や遺言で決まった割合で分けることになります。見直しの前に始まった相続には、施行時から5年間の猶予があります(出典:法務省パンフレット。参照資料の一覧へ移ります)。

例外もあるため、遺産分割が長く止まっているときは、弁護士や司法書士に相談してください。

空家法の改正は2023年と2026年、何が違う?

空家法(空家等対策の推進に関する特別措置法)は、2023年と2026年に改正されました。2023年の改正は空き家の所有者に関わる仕組みを加え、2026年の改正は相談先になる法人の範囲を広げたものです。

2023年の改正:管理不全空家等への勧告ができた

2023年の改正法は、2023年6月14日に公布されました(出典:国土交通省 支援法人の手引き。参照資料の一覧へ移ります)。施行は同じ年の12月13日です(出典:国土交通省 令和5年改正。参照資料の一覧へ移ります)。

この改正で、管理不全空家等という区分ができました。放っておくと、特定空家等(周りへの悪影響が大きいと市区町村が判断した空き家)になるおそれがある空き家です。市区町村長は、管理不全空家等の所有者に指導や勧告ができます。

指導の文書が届いたときの動きは、管理不全空き家の記事で説明しています。

活用促進区域と支援法人も2023年にできた

2023年の改正では、空き家を使う側の仕組みも2つできました。空家等活用促進区域は、市区町村が区域と活用の方針を決め、空き家の活用を進める仕組みです(出典:国土交通省 改正空家法の概要。参照資料の一覧へ移ります)。全国の空き家に一律で当てはまるものではありません。

空家等管理活用支援法人は、市町村が指定する空き家対策の協力先です。所有者からの相談に応じることなどを担います(出典:国土交通省 支援法人の手引き。参照資料の一覧へ移ります)。区域を決めたか、どの法人を指定したかは、市区町村ごとに違います。所在地の自治体のサイトで、「空家等対策計画」「活用促進区域」「支援法人」の語で調べてみてください。

2026年の改正:支援法人になれる法人が広がった

2026年の改正は、複数の法律をまとめて改める第16次一括法(令和8年法律第27号)に入っています。この法律は2026年6月3日に公布されました(出典:内閣府 第16次一括法。参照資料の一覧へ移ります)。空家法の部分は、9月3日に施行されています(出典:国土交通省 空家法関連情報。参照資料の一覧へ移ります)。

変わったのは、支援法人に指定できる法人の範囲です。指定できる法人に「その他の営利を目的としない法人」が加わりました(出典:成立法律 第27号。参照資料の一覧へ移ります)。指定するのは、これまでどおり市町村です。

改正後の自治体の動き:神戸市の例

改正を受けて、制度を使い始めた自治体もあります。神戸市は、改正空家法による市長の財産管理人の選任申立てを使うため、2024年4月に特命チームを置きました。チームには弁護士2名が入っています。2026年3月末までの申立ては122件で、2024年度が50件、2025年度が72件です(出典:神戸市。参照資料の一覧へ移ります)。

これは申立ての件数で、すべての空き家が売却や解体に至ったという数字ではありません。空き家の扱いで迷ったら、所在地の市区町村の空き家の担当窓口に確認してください。

相続空き家の3,000万円特例は、2024年から何が変わった?

相続した空き家を売ったときの3,000万円特例は、2023年度の税制改正で見直されました。見直しを決めた所得税法等の改正法は、2023年3月31日に公布されています(出典:衆議院 審査経過。参照資料の一覧へ移ります)。

変更が使われ始めたのは、2024年1月1日以後の譲渡(売却)からです(出典:国土交通省 空き家特例。参照資料の一覧へ移ります)。2024年以後に相続した人だけが対象の変更ではありません。

2024年1月1日以後の譲渡で変わった点

2024年1月1日以後の譲渡で変わったのは、次の2つです(出典:国土交通省 空き家特例の詳細。参照資料の一覧へ移ります)。

  • 家と敷地などを取得した相続人が3人以上なら、控除の上限は2,000万円
  • 売った後でも、売った年の翌年2月15日までに、耐震の基準を満たすか全部を取り壊すなどすれば、対象になり得る

この特例は、税額から3,000万円を引くものではありません。売って得た利益(譲渡所得)から差し引く控除です(出典:国税庁 No.3306。参照資料の一覧へ移ります)。上限が1,000万円小さくなっても、税額が1,000万円増えるわけではありません。

使える期限は2つある

特例を使うには、2つの期限の両方を守ります(出典:国税庁 No.3306。参照資料の一覧へ移ります)。

  • 制度全体の期限:2027年12月31日までの譲渡
  • 相続ごとの期限:相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡

制度全体の期限は、2023年度の改正で2023年12月31日から4年延びました(出典:国土交通省 空き家特例。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、全員が2027年末まで待てるわけではありません。たとえば2023年5月に相続が始まった場合、売る期限は2026年12月31日です(想定の例)。

期限は、今後の税制改正で変わることがあります。自分が特例を使えるかは、税務署か税理士に確認してください。条件の全体は、相続空き家の3,000万円控除の記事で6つの問いに分けて確かめられます。

成年後見と遺言の見直しは公布済み、施行日は政令で定める

成年後見の見直し

成年後見制度は、判断する力が十分でない人の財産管理などを、家庭裁判所が選んだ人が支える制度です。この制度と遺言の制度を見直す民法等の改正法(令和8年法律第45号)が、2026年6月24日に公布されました(出典:国立国会図書館 日本法令索引。参照資料の一覧へ移ります)。成立は6月17日です。

改正では、後見・保佐・補助(支えの度合いで分かれた3つの類型)のうち、後見と保佐をなくして補助にまとめます。必要な範囲で使える仕組みに改める内容です(出典:成立法律 第45号。参照資料の一覧へ移ります)。親の財産管理や、意思決定の支え方を考える家族に関わります。

施行日は、公布の日から2年6か月を超えない範囲で、政令で定める日です(出典:法務省 成年後見・遺言の見直し。参照資料の一覧へ移ります)。2026年10月までに編集部が確かめた範囲では、施行日を定めた政令は見つかっていません。町田市が2026年10月1日に更新した案内も、「今後施行される」法律として扱っています(出典:町田市。参照資料の一覧へ移ります)。ただし、政令がまだないと確かめられたわけではありません。

家族が後見人になれるかや、実家を売るときの制限は、成年後見人に家族はなれるかの記事で説明しています。個別の申し立ては、家庭裁判所や、弁護士・司法書士に相談できます。

遺言の見直しは、別の日程で始まる

同じ改正法には、遺言の見直しも入っています。遺言の押印の要件をなくすことと、電子データなどを使う「保管証書遺言」をつくることです(出典:参議院 議案審議情報。参照資料の一覧へ移ります)。

施行の日程は、成年後見とは別です。押印などの変更は公布から1年以内、保管証書遺言の創設などは3年以内に、それぞれ政令で定める日から施行されます(出典:成立法律 第45号。参照資料の一覧へ移ります)。どちらも、2026年10月までに確かめた資料では、具体的な施行日を確認できていません。

詳しく:今ある後見は、施行と同時に終わる?

詳しい説明を開く

改正法の附則(施行の時期や移り変わりの扱いを決めた部分)には、施行前に始まった後見などの扱いが書かれています。特別な定めがある場合を除き、これまでの例によるという内容です(出典:成立法律 第45号。参照資料の一覧へ移ります)。そのため、今ある後見が、施行と同時にすべて終わるとは限りません。施行が近づいたら、家庭裁判所や法務省の案内で扱いを確かめてください。

この表を引用するとき

このページの表は、記事・資料・SNSなどで自由に使えます。そのときは、出典として「住まいのよりみち」の名前とこのページへのリンクを示してください。

数字を書き換えたり、元の意味を変えたりしないでください。出典の書き方は、次の1行を使えます。

出典:住まいのよりみち「相続登記の義務化はいつから?空家法・成年後見まで住まいと相続の法改正年表」(https://sumaiyorimichi.com/sozoku/housing-inheritance-law-changes-timeline)

表の日付は、国や自治体の公的な資料から編集部が写してまとめたものです。具体的な施行日を確認できていない行や、税制改正で延びることのある期限は、あとで変わる場合があります。引用する前に、各行の※の資料で最新の内容を確かめてください。

更新の記録

表:更新日、内容
更新日内容
2026年10月7日公開。2026年10月時点で公的な資料により確かめた公布日・施行日・期限で作成

法律が改正されたときは、年表に行と出典を足し、この表に記録します。成年後見と遺言の施行日を確認できたときや、相続空き家の特例の期限が変わったときも、該当する行を直します。

参照資料

※3法務省「所有者不明土地の解消に向けて、不動産に関するルールが大きく変わります」(2024年4月版、大阪市掲載)参照日 2026年10月7日 ↗※2国土交通省「参照条文」(参考資料3。下水道法・標準下水道条例・改正民法の抜粋)参照日 2026年10月7日 ↗※11国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」参照日 2026年10月7日 ↗※4国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について」参照日 2026年10月7日 ↗※22国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」(法律の概要)参照日 2026年10月7日 ↗※21国土交通省「空家等管理活用支援法人の指定等の手引き」参照日 2026年10月7日 ↗※5国税庁「No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」参照日 2026年10月7日 ↗※12国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)」参照日 2026年10月7日 ↗※27国土交通省「空き家の発生を抑制するための特例措置(空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除)について」参照日 2026年10月7日 ↗※26衆議院「所得税法等の一部を改正する法律案 審査経過(第211回国会)」参照日 2026年10月7日 ↗※1参議院「民法等の一部を改正する法律案 議案審議情報(第221回国会)」参照日 2026年10月7日 ↗※13参議院「民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)」(成立法律)参照日 2026年10月7日 ↗※28国立国会図書館「日本法令索引 民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)」参照日 2026年10月7日 ↗※23内閣府「第16次一括法などの施行」参照日 2026年10月7日 ↗※24参議院「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第16次一括法・令和8年法律第27号)」(成立法律)参照日 2026年10月7日 ↗※8日光市「所有者不明土地の解消に向けて、不動産登記制度が見直されます」参照日 2026年10月7日 ↗※7能代市「相続登記の申請義務化について(令和6年4月1日から)」参照日 2026年10月7日 ↗※14えびの市「相続登記が義務化されました」参照日 2026年10月7日 ↗※10三鷹市「不動産の住所等変更登記が義務化されました」参照日 2026年10月7日 ↗※18いわき市「住所表示変更証明書について」参照日 2026年10月7日 ↗※9北九州市「北九州市空家等対策計画 資料編」参照日 2026年10月7日 ↗※20みよし市「令和5(2023)年4月1日から越境した枝が切れるようになります」参照日 2026年10月7日 ↗※6横浜市「戸籍証明書の広域交付について」参照日 2026年10月7日 ↗※16垂水市「戸籍証明書の広域交付について(令和6年3月1日開始)」参照日 2026年10月7日 ↗※30町田市「成年後見制度に関する第三者後見人へのアンケート」参照日 2026年10月7日 ↗※25神戸市「空き家・空き地への改善指導等の実績(2025年度)」参照日 2026年10月7日 ↗※29法務省「『民法等の一部を改正する法律』(成年後見及び遺言の制度の見直し)について」参照日 2026年10月7日 ↗※17法務省「所有不動産記録証明制度について」参照日 2026年10月7日 ↗※19法務省「検索用情報の申出について」参照日 2026年10月7日 ↗※15法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」参照日 2026年10月7日 ↗